エスポワール10周年記念ワイン会の翌日は、格好のドライブ日和。鹿教湯温泉「河鹿荘」の渓流沿いの露天風呂を楽しんだ後、エスポワールで教えていただいた塩尻の蕎麦屋に向かいました。
「そば処 どうひら」は、塩尻市といっても、山里離れた小曽部川沿いにひっそりと佇むお蕎麦屋さん。途中目印になりそうなものもなく、川沿いの細道を、しばらく走って、不安になった頃、右手にようやく案内板らしきものが見えてきます。案内に従って右折すると、右手に駐車場はありますが、肝心の店が見あたらない。とりあえず駐車場に車を停め、その先のT字路を左に曲がってみると、十数m先の左手に木の看板が。よくよく目を凝らすと「どうひら」の文字。やっと見つけました(^^) ・・・いやいや、本当にわかり難い。偶然通りかかることなんてありえないロケーション。蕎麦好きの人が、蕎麦を食べるだけの為に、わざわざやって来る・・そんなお店です。建物は、古い農家のような作りで、入ってすぐの土間に、年季の入った木のテーブル席があり、その奥に、囲炉裏を囲むように、広い座敷席があります。
漬物
漬物をお茶請けに、蕎麦が出来るのを待ちます。このお漬物がごく普通の白菜の漬物なんですが、塩加減、しゃきっとした歯触り、どれもいいんですよね。美味しい。
蕎麦
こちらの蕎麦は、蕎麦粉100%の十割蕎麦。見た瞬間に、美味しいに違いないと確信できる、美しい佇まい。何もつけずに、そのまま口に含むと、蕎麦の上品な甘みと香りがふわっと広がります。しっかりとしたコシがあり、喉越しも良い、品のあるお蕎麦。蕎麦つゆは醤油が濃い目のきりっとした辛口。蕎麦のほんのりした甘さが引き立ちます。
古代米のおにぎり
綺麗な紫色の古代米のおにぎりは、きゅうりの漬物ときゃら蕗の煮物を添え、木の枝を飾った小洒落た盛り付けで出してくれます。熱々のおにぎりは、もっちりとしていて、ぷちぷちした食感。噛み締めるごとに甘みが出てきて、しみじみと美味しい。いや、ホントに美味しい。藤木シェフがイチオシ・・・というだけのものがあります。食べて、納得。このおにぎり、この味、この盛り付けで、1人前2個での300円。何だか申し訳ない気分になってしまいます。
人の良さそうなお兄さんが1人で、お客を出迎え、注文された蕎麦や料理を、客の食べ終わる頃合を見計らって、一品ずつ出してくれる・・・そんなさりげない気遣いのあるお店です。供される1品、1品は、手をかけて丁寧に作られていて、器も、盛り付けも、魅力的。田舎の山の中にあるので、田舎っぽい蕎麦がでーんと出てくる店かと思いきや、いやいや、参りました。岩魚の塩焼きとかも、きっと美味しいんだろうなぁ。
それにしても長野は美味しい蕎麦屋がたくさんありますね。情報に恵まれているということもありますが、美味しい蕎麦にめぐり合う確立が非常に高く、長野を訪れる楽しみの1つとなっています。いつか、新蕎麦の時期に、蕎麦屋めぐりをしたいものです。
+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-+-・-+-・-+
● そば処 どうひら (蕎麦)
住 所:長野県塩尻市洗馬上小曽部4242-1
電 話:0263-54-3340
+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-+-・-+-・-+