毎年、元日は日の出前の早朝に、熱田神宮へ初詣に行き、最初の週末に伊勢神宮に初詣に出かける・・・というのが、ここ数年の我が家の行動パターン。今年は、1月6日に、外宮、内宮の順に参拝してきました。
●白鷹・三宅商店
参拝を終えて最初に向かったのが「白鷹・三宅商店」。お伊勢参りに出かけたら、ここはハズせません。清清しい樽香がたまらない銘酒「白鷹」を飲むと「新しい年を迎えた」という気になるから不思議です。飲むのは立ち飲み、アテは荒塩とゆで卵だけ。カウンターに用意してある塩も味わい深く、塩を舐めるために茹で卵を食べるようなもの(^^ゞ 今年も美味しくいただきました。
●すし久
次に向ったのが、手こね寿司の老舗「すし久」。いつもの年なら30-60待ちは当たり前の繁盛ぶりで、敬遠しがちなんですが、今年は参拝客が少ないせいか、「5分待ち程度で案内できます」とのこと。・・・という訳で、お昼は「手こね寿司」をいただくことにしました。
牡蠣のしぐれ煮
まずは、
老緑の熱燗で一杯。アテに頼んだ牡蠣のしぐれ煮は、薄味でさっと炊いてあるので、身はふっくら。噛み締めると磯の味と牡蠣の甘みがふわっと広がります。コクのある老緑とは好相性。
手こね寿し
手こね寿司は、伊勢志摩で獲れた新鮮な鰹を「づけ」にして酢飯に混ぜた郷土料理です。漁師が船の上で、鰹をご飯に手で豪快に混ぜ込んで食べたというお寿司なので「手捏ね寿司」。こちらでは、手桶の器に綺麗に盛って、あおさの赤出汁、漬物、切干大根の煮物と一緒に出してくれます。艶やかな赤色をした厚切りの鰹がたっぷりのっています。鰹は臭味がなく、醤油味も程好く、少し甘めの酢飯と良く合います。あおさたっぷりの味噌汁もちゃんと美味しい。あおさには、赤味噌が合うとは意外でした。老緑は、磯の香りのするものと相性がよろしいようで、このあおさと老緑が、また良く合うこと。昼間からすっかりいい気分になった私です。
●晩酌屋久兵衛
おはらい通りにある「晩酌屋久兵衛」は、徳利や片口・猪口・ぐい呑みなど酒器ばかりを扱うお店。色々な作家の作品があって、眺めているだけでも楽しい。毎年なにかしらここでお買物をしてしまいます。今年も散々迷った挙句、猪口を2つ購入。今夜はこれで晩酌です。
●二軒茶屋
賑わう通りを歩いていると、ついついもう1軒、もう1軒とハシゴをしてしまいます。今年も立寄ったのが、殻付の「焼き牡蠣」や「蒸し牡蠣」が楽しめる「二軒茶屋」です。焼きたての殻付の牡蠣は、3個で¥600。分量もお値段もお手頃なのが嬉しい。こちらは、地ビールと一緒にいただきました。
●五十鈴茶屋
お伊勢参りの締め括りは、五十鈴茶屋。例の騒動があってか、赤福は締まっていましたが、こちらはちゃんと開いていました。いつもの年なら、火鉢の前に座って順番が来るのを待たないといけないのですが、今年はすぐに奥の座敷に案内されました。先客は数組のみ。静かな落ち着いた雰囲気の中、お抹茶と和菓子で一服。相棒が、『旭日』、私が『干支菓子・子』をいただくことにしました。
『旭日』は、元旦から正月7日までの限定の「初日の出」をイメージしたお菓子。雲を描いた白い角皿を空に見立て、朝日の煌きの如く金粉を散らした鮮やかな濃い紅梅色の丸いお菓子が盛ってあります。紅梅色を割ると中は白。全体が上品な甘さの漉した白餡で出来ていて、目にも舌にも楽しめる逸品だったとか。『干支菓子・子』は、干支の「子」の刻印をした小判型のお饅頭。こちらは、初詣の俳句を描いた丸皿で。甘くて弾力のある皮の中は、小豆餡。お菓子もお皿も普段とは違います。こういったお楽しみがあるなら、やはり、お伊勢参りは、正月7日までに来たいもの・・・そう思うのは私だけかしら。
おはらい通りには、串刺しのかまごこやソフトクリームなど歩きながら食べられるものを扱う出店が増えているのが最近の傾向でしたが、今年びっくりしたのは、テキヤの屋台が2店出ていたこと。あの濃い赤・黄・青の屋台は、大須の縁日などで見る分には楽しい雰囲気になれるのだけれど、おはらい町だと・・・ね。少々違和感が。こうして門前の雰囲気も、少しずつ変わっていくのでしょうね。来年は、どうなっているのか、ちょっと気になります。