先日、イタリアワインの試飲会"Minitaly2007"の名古屋会場に出かけてきました。Minitalyは、毎年4月にイタリアで開催されるワインイベント"VINITALY"をうーんとコンパクトにした、日本版のイベント。イタリアの北から南まで12のワイナリーの生産者が出展していて、試飲リストは40銘柄。イベントのために来日した生産者の話も聞きながら、ゆったりとテイスティングを楽しみました。
Santi (Illasi Veneto)
*Chardonnay Santi Brut Spumante Metodo Charmat
まずは、Spumanteから。泡立ちは柔らかで、グレープフルーツのような爽やかな果実味。酸味は少なく、甘さが口に残ります。アペリティフにはいいかも。
Pieropan (Soave Veneto)
*Soave Classico DOC 2006
*Soave Classico DOC "La Rocca"2005
Pieropanは、Soaveの作り手として評判の高いワイナリーなのだそうです。早速、スタンダードタイプと単一畑名の"La Rocca"を飲み比べ。スタンダードタイプは、Garganega に Trebbiano di Soave をブレンド。明るい麦わら色で香り良く、優しい味わい。"La Rocca"は、単一畑から遅摘みで収穫したGarganega100%のワイン。畑の名は、地元の城塞の名に由来しているそうです。色は茶色がかった濃い黄金色。芳醇な樽香に、熟した桃にナッツのニュアンスを感じます。味も凝縮感があり、濃厚でエレガントなSoave。お値段もそれなりに。
Cusumano (Partinico Sicilia)
*Rosato Sicilia 2006
*Nero d'Avola Sicilia 2006
*Benuara Sicilia 2006
*Sagana Sicilia 2005
Cusumanoは、シチリアのワイナリー。リーズナブルでCPが高いテーブルワインを揃えています。Rosatoは、Nerello Mascalese100%の鮮やかなイチゴ色のロゼ。イチゴのような果実味と花の香りが印象的。あとの3本は、シチリア原産のNero D'Avola主体。Nero D'AvolaとSaganaは、Nero d'Avola 100%。Saganaは、野性味溢れ、タンニンもしっかりと。土っぽさと仄かな苦味のある個性的な味わい。SyrahをブレンドしたBenuaraの方が、スパイシーな風味が加わって飲みやすいかも。
Pelissero (Treiso Piemonte)
*Barbera d'Alba DOC "Piani"2004
*Long Now Language Rosso DOC 2003
*Barbaresco DOCG "Nubiola"2003
今回一番気に入ったのが、
Pelissero。家族経営の小規模なワイナリーで、会場には醸造を担当するジョルジュさんが来ていました。
ジョルジュさんが、時を刻み続けるワインを造りたいと言う思いを形にしたのが"Long Now"だそうで、 ラベルには、ロンドンの科学博物館にある1万年の時を刻む時計が描かれています。このワイン、この日1番のお気に入り。Nebbiolo、Barbera、Merlotのブレンドのどっしり系。寒い冬に煮込み料理と一緒に飲みたいワイン。相棒は、こちらより、Nubiola100%のBarbarescoの方が好みだったよう。Nubiola種好きには堪らない香りと味なのだとか。タンニンが綺麗で、豊かな果実味とのバランスが良い、力強い味わい。こちらは肉のグリルなどと合いそう。どちらも料理のイメージが湧くワイン。
Col D'Orcia (Montalcino Toscana)
*Rosso di Montalcino DOC
*Brunello di Montalcino DOCG 1999
Brunello di Montalcino はイタリア・トスカーナを代表するワイン。
Col D'Orciaは、その大手生産者のよう。'99のBrunerro di Montalcinoは、果実味が豊かでたっぷりとした伸びやかな味わい。ボディーに厚みがあり、飲み応えアリ。安心して飲める美味しさ。私のイメージするイタリアワイン。
Ca 'del Bosco (Erbusco Lombardia)
*Curtefranca Bianco Terre di Franciacorta DOC
*Curtefranca Rosso Terre di Franciacorta DOC
*Maurizio Zenella Rosso del Sebino IGT 2001
Ca 'del BoscoはFranciacortaで有名なワイナリー。私的には旬だったので、是非飲みたかったのですが、すでに品切れ。気を取り直して飲んだBiancaは、Chardonnay80% Pinot-Bianco20%、CP的には、件のSoaveよりこっちの方が良さそう。その後で、最後の1杯となったMaurizio Zenellaをいただきました。香りが素晴らしく、タンニンも気品があり、エレガントなワインですね~と思ったら、1本1万2000円。それなりにいたします。CP的には微妙。私なら、Pelissero2本の方がいいなぁ。
仕事で遅くなった相棒が合流するまで1時間あまり、1人で周っていたのですが、見知らぬ人と言葉を交わしたり、ワイナリーの人や日本人スタッフの人にあれこれ話を聞いていたら、あっという間に時間が過ぎていきました。しゃべってばかりで、半分近くしかテイスティングはできませんでしたが、気に入ったワイナリーが見つけられて、国内での入手先がわかったのは収穫。買ったワインの飲み頃は、3-5年後とのこと。待って飲むか、すぐ飲むか・・。ううむ。