丸栄のチーズショップのお嬢さんが「今日一番のお薦めです」と出してくれたのがこちら。
Stinking Bishopは、Perryという洋梨を発酵させた発泡酒で洗って熟成させたイギリス産のウォッシュタイプのチーズ。表皮はオレンジ色で固く、その個性的な香りは、鼻を近づけるまでもなく、数m離れていても、わかる程にムンムンとした強烈な香りを放っています。惚れ惚れする程に見事の熟成状態。しかし、匂いは、かなり個性的。ウォッシュ好きの人でも、好き嫌いが分かれそう。
匂いのインパクトからして、舌にピリつく刺激的なお味か?!・・と思いきや、意外や意外。その味わいは、多少塩気の強さが気になる程度で、癖はなく、どちらかというとトリプルクリームタイプのようにクリーミー。・・・といっても軽快さはなく、ビーナッツバターを思わせる粘着力のある重い舌触り。ネットリとまとわりつく粘着力と塩気の強さは、イギリス系チーズならではですね。熟成は進んでいますが、ミルクの味に複雑さはなく、味は単調。なんだかケチつけているみたいですが、一緒に飲むと安ワインの味が、格段にグレードアップします。チーズの美味しさを広げてくれる飲み物を探るとしたら、ワインではなく、もっと強めのお酒の方が良いのかな。そんな気も。・・・イギリスチーズのマリアージュ、なかなか難儀です。