2月17日(土) うどんやめぐり
今回は、岡山のうどん仲間Mさんの車に同乗させていただいてのうどんやめぐり。朝7時にホテルまで迎えに来ていただいて、うどんツアーの開始です。
8:00
◆松井うどん◆ (三豊市高瀬町)
まず最初に向かったのは、スタイルも一般店からセルフ型にスタイルを変え、先週お店を三豊市高瀬町に移転したばかりの「松井うどん」。以前谷川という製麺所があった場所で、店先にはまだ谷川の看板が残っていました(^^) ぶっかけとカレーうどんで評判の店だったのですが、今の店舗になってから、出汁に力を入れていると聞き、「湯だめ」「かけ」、お腹がすいていたのでオプションの「レンコン天」「煮卵天」もいただくことにしました。湯だめの出汁は、西讃特有のベタっとした甘さがなく、出汁の旨さを生かしたすっきり系。かけ出汁は、イリコよりも昆布の風味がしっかりした優しい味。店構えは、一般店からセルフにしたのに、出汁の方向性は、逆を向いているところが面白い。
8:10
◆須崎◆ (三豊市高瀬町)
続いて訪れたのが、同じ町内にある須崎。昔ながらの食料品店の奥が製麺スペースになっていて、作業しているおばちゃんに声をかけると、出来立てのうどんを食べさせてくれます。あるのはうどんだけ。味付けは作業台に置いてある葱・生姜・醤油をお好みで・・というシンプルなスタイル。
「おはようございます」と中に入ると、ちょうどこれから麺を茹で始めるところでした。湯の沸いた大釜に麺が投入され、途中差し水すること数回。茹で時間はたっぷり15分はあったかな。釜から抜いた麺をそのままを丼に入れて渡してくれます。やっほぅ~。早速その場で立ち食いです。麺は、香り良いほくほくの極太麺。見た目は柔らかそうですが、機械打ちらしく力強い麺で、もちもちしていて、どっしりとしたコシがあります。ウマイ!何年経っても変わらぬ旨さです。
9:15
◆斉賀製麺所◆ (丸亀市)
続いて訪れたのは、讃岐うどんのS級店として知られる「田村」で修行した大将が営む「斉賀製麺所」。昨年末にOpenしたばかりなのに、旨いと評判でもちきりのセルフの店。注文は小か大か。温かいかけ出汁で食べても良し。おろし&レモン&醤油で食べても良し。
私は麺は温めずに、温かい出汁でいただきました。麺は佇まいが美しく、エッジがピシっ。一口すすると、つるりとした歯触り、躍動感のあるコシ、小麦のほんのりと甘い香りがたまりません。美味しいです。出汁は、昆布とイリコの風味豊かな透明感のあるすっきり味。お出汁の方は、師匠の店の上ですね。揚げたての天ぷらが揃っているのも魅力。小学生の低学年位の女の子が1人でふらっと入ってきて「小1つ」と頼んでうどんをすする・・。いやぁ。ほほえましい光景でした。頼もしいなぁ。
9:30
◆うどん冨永◆ (丸亀市)
どんどん行きます。続いて訪れたのが「冨永」。どう見ても普通の民家の中にあるセルフのうどん屋さん。そのまま土足で入るのをためらってしまいました。私はひやひや、相棒はひやあつ。丼をもらったら、雛人形の飾ってある座敷でいただきました。麺は、太さもまばらな手切り麺。ネチっとした食感と程好いコシがあります。出汁は、イリコの風味はほとんどなく、昆布の旨味がじわっと染みた優しい仕上がり。師匠の「宮武」とは方向性がちょっと違うかも。
10:00
◆なかむら◆ (丸亀市)
息子さんの代になって味が変わったという噂の「なかむら」へ。冷たい小を温かいお出汁でいただきます。細くて伸びやかな「なかむら」風の麺なんだけど、以前の「なかむら」に感じた魔力のような旨さ、といいましょうか、どれだけでもお腹に吸い込まれていくような何かがないような気がします。充分ウマイんですけどね。
10:50
◆三島製麺所◆ (まんのう町)
短時間に集中して食べたので、ここで軽くインターバルを取るハズだったのですが、「三島製麺所の前を何度も通るけれど、臨時休業とか玉切れで、1度も食べたことがない」という私の一言で、一路、琴南へ向かうことに。
ここは、「UDON」で登場した製麺所系のうどんやさん。フラレ続けてかれこれ8年!? 初めて営業時間中に訪れることができました。感激。ここもメニューは「うどん」のみ。玉数、熱いのか冷たいのかを伝えると、麺を丼に入れて渡してくれます。麺は白くてつややかで、たおやかなコシ、製麺所系らしい味わいがあり、そのままでも充分イケマス。ふと目を上げると、窓の外は山の緑。目の前で、麺を伸ばし、カットし、大釜で茹でる・・・そんなのどかな製麺風景が広がり、製麺所の隅っこにあるテーブル席では、地元の人が世間話をしながらうどんをすすっている・・・。ほのぼのとした雰囲気も魅力。
11:30
◆田舎や◆
徳島県そのまま進路を南へ。雨の中大行列が出来ている谷川米穀店を横目にさらに南へ走り、県境を越えて徳島へ。美味しい讃岐うどんの店という噂の「田舎や」に向かいます。
見ての通り、こちらもどうみても普通の民家。でもうどん屋さん。徳島にもこういうお店があったんですね。麺は美人さん。伸びやかさと程好いコシがあります。出汁は少し甘めのすっきりイリコ出汁。ホっとできる味です。メニューに「かまかけ」があるのも嬉しい。お腹一杯なのにするっといただけました。ごちそうさま!
13:10
◆茶房 茶久楽◆ (三豊市)
夜(=鶏鍋宴会)もあるので、うどんはこれで打ち止め。Tea Timeへ突入。連れてきてもらったのが、庄内半島を見渡すことのできる高台の
石鎚神宮の敷地にある
茶房 茶久楽。真新しい木の香りがする和風のつくりで、広々とした店内は、ガラス張りで開放感があります。メニューは、お茶やコーヒーの他、全国各地から取り寄せた気の効いた和菓子や干菓子があります。お煎茶、お抹茶には、敷地内の梅の小枝を添えて出してくれるなど、なかなかお洒落。煎茶は甘さとコクがあって美味しい。但し、抹茶は自分で点てていただくので味に差が出ますのでご注意を。お湯を入れ過ぎたお抹茶にご機嫌斜めの相棒君。・・・余計な口出ししてゴメンナサイ。店内には、茶器や和装のテーブルマット、陶器の雛人形などが展示販売してあって、ゆったり過ごすことができました。お洒落なんだけれど、どこか怪しげな匂いを感じる、不思議空間。うどんやめぐり中の休憩にゆっくりするにはいいかも。
という訳で、昼の部終了。香川へはここ1年隔週の勢いで通っているM氏の案内ということもあって、移動はスムーズだし、最近話題になっている評判のお店も回ることが出来、収穫あるうどんツアーでした。久々の須崎は素晴らしく良かったし、その後の斉賀製麺所も抜群に良かった。この2軒が飛び抜けていたかな。今回改めて思ったことは、新規店も侮れないということ。・・・というより、こういう力のある新規のお店がどんどん出来ているところが香川の凄さ。うどん熱が再燃しそう(^^)