3日目(10/27・土)
ピレネー山脈の麓の巡礼の町「サン・ジャン・ピエ・ド・ポー」にいます。城壁に囲まれた町の中心を通る石畳の坂道には、築300年を超える古い石積みの建物が並び、中世の世界に迷い込んだよう。
通りから右に下る路地の先にあるのは、フランス門。
城壁の外側から見たフランス門。白い壁に窓の赤い外扉が、石畳と石造りの壁に映えて、バスクらしい。
窓の多いーしたがって赤い外扉の多いー家などは、白い箱に赤い千代紙を点々と貼りつけたようで、色彩としてのコントラストが強すぎる。しかし、どの家も伝統に従って平然と強いコントラストでいるために、かえって美しく、自然に対してよく適ってもいる。(司馬遼太郎著「街道をゆく 南蛮のみち」より)色彩以外にもバスクらしさが溢れています。
家々の扉の上には、建てられた年が陽刻されている。それぞれの家扉の上に、バスク語で、詩的な文字が刻まれている。家屋そのものに付けられた名前である。「私の小鳥」とか「愛の家」とかいったふうに。(司馬遼太郎著「街道をゆく 南蛮のみち」より)