天満の市松食品センターの中にある「寿司処しん」へ。ここは、おまかせありきではなく、ホワイトボードに掲げた本日のネタ表を見ながら、客が好みのネタで、酒のアテを作ってもらったり、握ってもらったりしながら楽しむお店。日本酒も冷酒で美味しいもの、燗酒で美味しいものを、季節ごと揃えてあります。
日本酒:春霞 純米(
栗林酒店/秋田)
七本槍 瓶囲い(
冨田酒造/滋賀)
武勇 辛口純米(
武勇酒造/茨城)
突出し:煮鮪、菜の花と三つ葉のお浸し、春牛蒡
アテ:煮蛤、ホタルイカの酢味噌和え
握り:ハリイカ、コハダ、キス、白カレイ、白エビ、鯛、赤身、サヨリ、金目
この日の突出しは、煮鮪、菜の花と三つ葉のお浸し、春ごぼう。鮪は、菜の花や三つ葉と良く合いますね。少し濃い目の味付けが、七本槍とぴったり。春が旬のホタルイカは、グリーンアスパラとともに酢味噌を添えて。酢味噌の酸と甘さのバランスがよろしく、ホタルイカの甘味を引き立てます。
さっと炊いたぷっくら身の厚い蛤には、そら豆を添えて。春ですね。器の内側に出汁と味醂を煮詰めたものを散らしてあります。 春霞の儚げな味わいと良く合います。
そろそろ握りに移ります。ここの寿司は、ネタを漬けにしたり、〆たて寝かせたり・・・とひと手間かけてあり、醤油をつけずにそのままく江戸前スタイル。醤油、柑橘、塩はそれぞれ数種類揃えていて、ネタによって、色々と変えているそうです。
●ハリイカ
天草の塩、酢橘の酸味で仕上げています。酢橘の皮と胡麻の香りと食感がイカの甘味を引き立てます。細かく包丁を入れてあり、口の中でネタとシャリがほろりと崩れる感じがいい塩梅。
●キス
塩出ししてから白板昆布で寝かせて熟成させ、酢橘を合わせてあります。肉厚で美味。
●コハダ
銀色に輝く皮にシュッと包丁の切込みを入れ、自家製の合わせ醤油をさっと塗って供されます。身は厚く、〆具合も程好い。
●白カレイ
塩して4日寝かせてあります。身が締まっていて、旨みが増している感じ。
●白エビ
白えびをおぼろ昆布で締め、白えびの繊細で柔らか甘味を引き立てます。
●鯛
3日寝かせて旨み凝縮させたも鯛に塩をパラリ。鯛の旨みがギュ。
●赤身
鮪の赤身をさっと軽い漬けにしてあります。シャリとネタ間に酢橘を忍ばせていて、後から柑橘系の香りがふわっ。
●サヨリ
春が旬のサヨリ。透き通るように白い身が美しい。ほどよい脂の旨みがいいですね。
●金目
2日塩して昆布で〆た金目をさっと炙って。脂の甘さが濃厚な金目に、昆布の旨みと香りが加わった、味重ねの世界。舌の上で脂の旨みが溶け出し悶絶至極。最後は卵焼きで〆。
ここは、 いつも満席で、予約なしでは入れない人気店。一応2時間仕切りになっているのですが、2回転目以降の時間帯の場合は、予約時間より少し遅れて店に行くぐらいがいいかも。皆さん、結構ギリギリまで粘るのよね。この日は、店の外で10分近く待つことになったけど、まぁそれもご愛嬌の範囲内。食品センター内にあるビニールカーテンが入口というこの店構えとロケーションで、安く美味しく楽しくお寿司を楽しませてくれるのだもの。今夜も大満足。
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●寿司処しん(寿司)
住 所:大阪市北区天神橋5-6-23 一松食品センター1F
電 話:06-4801-2480
最寄駅:JR「天満」駅 徒歩5分
備 考:支払いは現金のみ。8席しかないので予約必須。
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