鹿児島2日目の夜は、そろそろワインが飲みたくなる頃だろうな・・・と思って、予約しておいたビストロ「
Bistro essence de Taniyama」へ。天文館の山之口町のワインバーの2階の、オープンキッチンの小じんまりとしたビストロです。
カウンター席に座ったら、まずは、食前酒を。メニューにはありませんでしたが、ぺルノーやパスティスなども置いてあるとのこと。聞いてみるものですね。まずはぺルノーで喉を潤し、手元のメニュー、本日のお薦めを書いた黒板、シェフの仕事ぶりに視線を動かしながら、今宵のオーダーを決めます。食前酒を飲みながら、あれやこれやと考えるこの時間って、とっても楽しい。メニューは、テリーヌ、リエット、コンフィ、トリッパの煮込み・・・・とビストロの定番料理が並び、本日のお薦めには今が旬のホワイトアスパラガスやソラマメなどの料理が並び、悩ましい。
*食前酒:ぺルノー x2
*アミューズ:リエット2種(鴨&豚トロ、サーモン)
*ホワイトアスパラのトリュフ焼き自家製厚切りの温かいスモークサーモン添え
*ソラマメのエスプーマ
*トリッパ
*黒毛和牛イチボのロースト
*チーズの盛り合わせ
*ワイン:2005 Chateau Pedesclaux Le Haut Medoc de Pedesclaux
*食後酒:ベネディクティンx2
*エスプレッソ x2
●ホワイトアスパラのトリュフ焼き自家製厚切りの温かいスモークサーモン添え
ホワイトアスパラの白、パプリカのムースの赤、サーモンのオレンジ、バジルソースのグリーンと彩のある1皿。ホワイトアスパラとトリュフは相性が良いですね。自家製のスモークサーモンは、温めることによって旨みと香り増し、程良い塩気とソースの酸味が、ホワイトアスパラガスの甘みを引き立てます。ふわっと軽やかなパプリカのムースも美味。これは他のものと合わせるより、単体で食べた方が良い感じでした。グラスでもらった白ワイン(名前を失念)も進みます。
●2005 Chateau Pedesclaux Le Haut Medoc de Pedesclaux
ピノ好き(相棒)&グルナッシュ好き(私)の我々には珍しく、この日はボルドーのものを。ワインリストがボルドーものの揃えが良かったこと、メインが黒毛和牛のイチボだったので、選んだところ、ミネラルからくる骨格がしっかりしたワインでした。これだったら、ホワイトアスパラガスと合わせても面白かったんじゃないかなぁ・・・と、相棒君がブツブツブツ。そういう組合せは、またの機会に試してみましょう(^^)
●トリッパ
ハチノスのトマト煮込みに、カリカリのバゲットが添えてあります。肉料理というよりは、バゲットに塗ってカナッペのように楽しむ、肉入りのトマトペーストといった感じの軽い前菜でした。ハチノスは、丁寧に処理して、細かくカットして、トマトソースで柔らかく煮込んであります。見た目も食感も肉の存在感はないけれど、濃厚なトマトソースに肉の旨みが染みていて、ワインのおつまみには、いい感じ。パスタへの応用もききそうだし、我が家の常備菜としてストックしたら重宝しそう。
●ソラマメのエスプーマ
エスプーマ仕立てにした、ムース状の空豆の冷たいスープに、刻んだシブレットとオイルを散らして。カウンター席だと、目の前でシェフが仕上げていく様子をずっと眺めていることが出来るのが、楽しいですね。口当たりは、ふんわりと軽やかで、口に含むと、空豆の香りがふわっと広がり、淡雪のようにすーっと消えいきます。儚げな感じが、春らしい。
●黒毛和牛イチボのロースト
そして本日のメインのイチボ。ローストしてから、桜チップで燻して、十分休ませてから、目の前でカットされて、供されます。その一部始終を見ながら飲むワインは美味しいし、食べるとさらに幸せに(^^) イチボは、ランプ肉と呼ばれる牛のモモ肉の中でも、特に柔らかい赤身のお肉。火入れの具合が申し分なく、表面は香ばしい焼き色をつけ、カットした断面はしっとりと肉汁を湛えていて、肉の旨味を凝縮して閉じ込めてあります。弾力があり、歯切れ良く、噛むほどに、ほんのりとした燻製の香りと「肉を食べている」充足感と赤身ならではの肉の旨味を堪能。ワインも進みます。
●チーズの盛り合わせ
ワインが残っていたので、チーズの盛り合わせをいただくことに。この日は、ミモレット、青カビ、白カビ(名前を失念)の3種に、ドライフルーツが添えてありました。チーズとしては、青カビが良かったけど、ワインと良かったのは白カビ・・・とメモにあるのに、肝心の名前が解読不能(>_<) 記憶が鮮明なうちにタイプしておけば良かった。
●食後酒
デザートというよりも、甘いお酒が飲みたい気分だったので、食後酒へ突入。「何がありますか」とシェフにお聞きして、いくつか挙げて下さった中から、ベネディクティンをチョイス。昔、良く飲んだお酒なんですが、意外と、これを置いてあるお店ってないんですよね。懐かしい味。甘い薬草系の風味と香りに、ほんのり癒されます。
●エスプレッソ
食後のエスプレッソを頼んだら、プチフールも一緒に出てきました。自家製の生チョコと色鮮やかなジェリーという組み合わせ。私には、お菓子はこのくらいで十分。いい流れで、〆となりました。
ここは、オーナーシェフの谷山博美さんが営むオープンキッチンのビストロ。カウンター席でグラスワインをあれこれ楽しむカップル、グラスのシャンパンで乾杯してコース料理を楽しむ女子会の皆さん、ひたすら肉料理をオーダーし続ける男性客・・・・。年代も趣向も違う人たちが、それぞれにワインと料理を自由に楽しんでいます。いい雰囲気。シェフは、一見さんの旅行客にも、色々と声をかけ、こちらの趣向などを探りつつ、適当な距離感を保ちつつ、料理を出してくれます。旅先で、店の方と楽しいやりとりが出来ると、ことのほか嬉しくなってしまう。ここに来たら、カウンター席に座って、手際良く、料理を仕上げていくシェフの仕事ぶりを眺めながら、会話と料理を楽しみたい。食前酒や食後酒も揃っているところが、ポイント高し。飲み足りなければ下のBarへどうぞ。
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●Bistro essence de Taniyama (ビストロ)
住 所:鹿児島市山之口町6-6埼向ビル2F
電 話: 099-201-6002
最寄駅:市電「高見馬場」電停より徒歩3分
備 考:クレジットカードの使用可
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