呉海軍鎮守府は、1889年(明治2年)、横須賀に次ぐ2つ目の海軍鎮守府として開庁。現在は、海上自衛隊呉地方総監部が置かれています。
◆旧呉海軍鎮守府(海上自衛隊呉地方総監部)
敷地内は、毎週日曜日に一般公開しており、1日2回の見学時間(10:30、14:00)までに正門のところで受付をすると、担当の自衛官の引率で見学することができます。
まずは、旧呉鎮守府庁舎(現在は、海上自衛隊呉地方総監部の第1庁舎)です。
1907(明治40)年に竣工した地下1階、地上2階建ての赤煉瓦石造の美しい建物です。外壁の煉瓦はイギリス積み。煉瓦の赤と御影石の白の調和がとれた重厚感のある佇まい。引率の自衛官の説明によりますと、イギリス製の煉瓦で作ったという話だったそうですが、近年の調査の結果、実は国産煉瓦で作られたものと判明したのだそうです。
庁舎入口の柱四隅には、馬(馬車)留めの金具が。
内部が見学できるのは、玄関を入ってすぐのところまで。
こちらは、1番古い建物。現在は、呉警務隊本部庁舎となっています。
庁舎の裏側は、呉港に面しています。当時は、海側が正面玄関だったそうです。こちらの階段は、明治天皇の行幸時のために作られたそうです。
しかしながら、天皇がこの階段を使うことはなく、行幸の際は、玄関前に車を横付けしたそうです。・・・そりゃそうですよね。
庁舎の裏側の入口横には「呉地方隊 先任伍長室」という札が掲げられています。・・・おぉ!先任伍長!映画『亡国のイージス』で真田広之演じる仙石先任伍長の姿が、思わず頭に浮かんでしまいました。私の中での「先任伍長」に対する勝手なイメージです(^^;
玄関脇には、防空壕跡、そして、時を知らせた鐘が残っています。
NHKドラマ『坂の上の雲』では、横須賀鎮守府という設定で収録が行われました。どんな場面だったんでしょう。パっと思い浮かびません。横須賀鎮守府は、主人公の1人、海軍少佐の秋山真之が勤務していたので、真之がらみのシーンがきっと撮影されたのでしょうね。DVDで確かめなくては・・・。