東京で梯子酒、2軒目は、恵比寿の「板蕎麦 香り家」で相棒と合流。蕎麦屋は早仕舞いのお店が多いのですが、ここは、駅からも近く、深夜まで営業しているのが嬉しい。JR「恵比寿」東口すぐの場所にありながら隠れ家的な雰囲気漂う店構え。外観の写真を撮ろうとした矢先に、目の前で客3組が相次いで店に吸い込まれ、大慌てで店内へ。間一髪で、最後の2席を確保できました(ふぅ) 噂通りの人気店です。
ここは、山形蕎麦の店ですが、蕎麦前が充実していることもあり、店内では、蕎麦の前に一杯楽しむ人たちで賑わっていました。長いテーブルの隅の席に座り、まずは金沢の黒帯(特別純米)の燗を注文。じっくりお品書きを眺めつつ、相棒を待つことに。
*熱燗:黒帯 特別純米
福光屋(金沢)
*里芋の柚子味噌田楽
*鮭と蓮根のみぞれ和え
*だし巻き卵
*蕎麦切り 細打ち、 太打ち 辛味大根
●里芋の柚子味噌田楽
里芋の煮付けと、焼いたキノコを、香り良い柚子味噌で和えてあります。里芋のホクホク感、キノコ独特の歯触りの取り合わせも良く、柚子の澄んだ香りと味噌の風味が料理の味を引き立てています。
●鮭とレンコンのみぞれ和え
季節の素材で供されるみぞれ合え。今回は、鮭とレンコンを、柚子の香りと鰹出汁の効いたみぞれで和え、イクラが散らしてありました。親子和えですね(^^) 優しい鰹出汁の旨みと、心地良い柚子の香りに癒されます。ここのお店は、鰹出汁や、柚子の使い方が上手いですね。このみぞれの味、家でも再現すべく何度か試しているんですが・・なかなか。
●出汁巻き卵
ここの出汁巻き卵は、大ぶりのふるふる。厚切りにして、とろとろの鰹出汁の餡をかけて供されます。見た目通り、卵焼きは、食感はふんわりしていて、汁気もたっぷりなんですが、味付けはかなり甘め。かかっている出汁も甘い。・・・おろし醤油でキリッとした辛さを足さないと、イマヒトツ酒のアテには修まりがよろしくない。出汁がおいしいだけにもったいない・・・って単なる好みですが。
●辛味おろし蕎麦 太打ち
山形蕎麦らしく、大きな箱型の木箱に、太打ちの田舎蕎麦が、薄く広げて盛られて出てきます。蕎麦の香りは大人しめですが、しっかりとしたコシがあり、噛み締めるごとに、蕎麦の旨みが、じんわりじんわり、楽しめます。食べ応えあり。蕎麦ツユは、出汁の風味はしっかりしているけれど、キリっとキレのある江戸風ではなく、甘く優しい仕上がり。辛味大根の辛さを合わせると、バランスが取れる感じ。
●蕎麦切り 細打ち
細打ちは、箱型の木箱ではなく、丸い笊に盛られて出てきます。箸で蕎麦を手繰ると、芳しい蕎麦の香りがふわっと広がります。細打ちの方が、蕎麦の香りがしっかりしてますが、薬味をおろし山葵にすると、この優しい風合いと香りが消えてしまいます。薬味は断然辛味大根。辛味大根の瑞々しさと辛さが、蕎麦の風合いと香りを引き立て、蕎麦ツユの甘さを抑え、全体的なバランスが良くなります。程好いコシと喉越しも、よろしく、私はどちらかというと細打ちの方が好みかな。
恵比寿の駅前という格好な立地で、気の効いた肴と日本酒、そして、山形蕎麦が深夜まで楽しめるお店です。場所がらか、夕方以降は、雰囲気良くお酒が楽しめる居酒屋として利用しているお客さんが多いよう。時間が遅くなると、どこかで飲んだ帰りに、軽く呑んで蕎麦で〆ようという客が、一組、また一組と現れる・・という按配。空きが出たと思ったら、すぐまた次の客が来て・・・という感じ。タイミングが悪いと、外には空席待ちの列が出来ることも。この日の夜もこれの繰り返しでした。これがきっと深夜まで続くのでしょうね。外で待っているお客さんがいるので、我々もさっと食べて、席を空けることにしましょう。ご馳走様でした。
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●板蕎麦 香り家 (蕎麦)
住 所:東京都渋谷区恵比寿4-3-10中出センチュリーパーク 1F
電 話:03-3449-8498
最寄駅:JR「恵比寿」駅東口徒歩2分
備 考:クレジットカード使用可 予約できるのは19時スタートまで*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*