お伊勢参りのあとに白鷹をいただいて、お節と一緒に九平次を飲まないと、新しい年を迎えたという気分になれません。相棒が
秋貞商店で予約をしていた「醸し人九平次のうすにごり」が入荷したとの連絡が入り、
昨年の教訓を生かし、その繊細な味わいの移ろいを、じっくり時間をかけて楽しみました。
****食べて、飲んで、調べたこと・・***************************************
●醸し人九平次 純米吟醸 山田錦うすにごり
「九平次 山田錦 うすにごり」は、蔵元の萬乗醸造が秋貞商店のみに特別に醸したオリジナルなお酒。ラベルには「別注うすにごり生原酒」と緑色のスタンプが押してあります。
今年のうすにごりは、1月9日の朝に絞ったしぼりたてを、炭酸ガスが抜けきる前に瓶詰めしたものだそうです。肩ラベルには、フランス語で「Eau Du Deseir Annee 2009」の文字が刻まれています。「Eau Du Deseir 」とは、「希望の水」という意味のフランス語です。
お酒と一緒に手渡された秋貞さんからの手紙には、「開栓時は開けたてのフレッシュ感」、「抜栓してから3日、さらに2週間程過ぎてからの落ち着いた味わい」へと変わる「味わいの変化をお楽しみ下さい」とありました。
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瓶詰め後2日経過。
開栓すると、九平次らしい華やかな香りがします。うすにごりという名の通り、うっすらと色があり、かすかに炭酸が残って、細やかな気泡が立ち上る様子がグラス越しにわかります。程好い酸と新酒ならではのピチピチ感があり、フレッシュそのもの。いつもの九平次とはちょっと違った酒質を味わえます。繊細で清々しい味わい。
開けてから3週間経過。
気泡炭酸は抜け、旨みが増してた感じ。酸のバランスも良く、透明感のある繊細な味わい。新酒なのに旨味に厚みがあり、飲み進むごとに、山田錦らしい広がりのある旨みが味わえます。
繊細でありながら、脂の乗ったマグロに負けない力強さもあります。モロコの甘露煮、酒盗などの珍味類ともいいが、相性が抜群にいいのは、肝。肝系なら何でも合う。肝との相性は抜群、自家製の鮟肝なんかと合わせたら、他に何もいらない。今回は、大事に大事にいただきました。