3日目 つづき
宇和島観光の合間に、宇和島の郷土料理も満喫してきました。宇和島沖の、豊後水道は、全国有数の漁場。宇和島には豊後水道の荒波にもまれた新鮮な魚を使った
郷土料理がたくさんあります。その代表格が、じゃこ天と鯛めしかしら。町の中心部には、その両方を食べさせてくれるお店が何軒もあります。連休中とあって、有名どころは昼前から、店の外に客が溢れる混雑具合。意外に穴場だったのが、宇和島城の北門前、というあまりにもベタなロケーションにある海鮮割烹「
一心」。いかにも敷居の高そうな店構えに、皆さん敬遠されるのかもしれません。
綺麗な個室でお食事に案内され、ドキドキするかもしれませんが、メニューを見たら一安心。昼は、定食やセットメニューが色々とあり、リーズナブルに宇和島の郷土料理が楽しめます。
*地酒飲み比べセット
*鯛めし定食
*さつま定食
*郷土料理セット
●地酒飲み比べセット
開明(
元見屋商店)、城川郷(中城本家酒造) 辛口、石鎚(
石鎚酒造)の3種類が、一口サイズのグラスで出てきました。
開明:さらっとあっさりした飲み口。
城川郷:雑味のないすっきりとした辛口。
石鎚:この中では一番味が濃く、キレと酸味も程好い旨酒。単なる好みですが(^^ゝ
●郷土料理セット宇和島の代表的な郷土料理3品が少量ずつセットになっています。左から、すり身揚げ、ふくめん、ふかゆざらし。すり身揚げ以外は出てくるまで、謎のお料理でした。
すりみ揚げ:いわゆるじゃこ天です。宇和海で獲れる小魚を磨り潰して油で脂で揚げたもの。揚げたての熱々。骨も内臓もすりつぶしているのかな。魚の旨みたっぷりで、味が濃く、みっしりとした食感。揚げたてはうまいねー。
ふくめん:千切りにしたコンニャクを素麺に見立て、紅白のエソのそぼろ、刻み葱、微塵切りにしたミカンの皮など4色の素材で飾り付ける郷土料理。こちらのセットでは、紅白そぼろと刻み葱の3色でした。これをまぜまぜしていただきます。甘酸っぱくさっぱりとした、夏向きのお味。
ふかゆざらし:皮付のまま三枚に下ろしたフカ(小ぶりの鮫)を熱湯にさっとくぐらせてから水にさらし、宇和島特産の麦味噌を使ったという辛子味噌をつけて食べる料理。冠婚葬祭に欠かせない郷土料理なのだとか。フカの淡白な味わいと甘辛味の味噌が良く合います。
●鯛めし
宇和島の鯛めしは、新鮮な鯛の刺身を、醤油、味醂などで味付けした出汁に漬け込み、これに生卵や刻み葱、胡麻などを混ぜ入れ、タレごと熱いご飯にぶっかける・・・という、漁師飯らしい食べ方の郷土料理。これまで色々な鯛めしを食べたことがありますが、生の鯛を使ったこの食べ方は、初めてです。鯛の刺身の入った生卵かけご飯とでもいいましょうか。なんとも、大雑把な食べ方ですが、卵かけご飯好きにはたまらない食べ方。悪くはないし、嫌いじゃない、むしろ好きな部類の食べ方ではあるけれど、ふと、鯛である必要があるのか?という素朴な疑問が・・・(^^ゝ この濃いタレの味がしっかりしみてしまうと、せっかくの新鮮な鯛の繊細な甘みや旨味がじっくり味わえないような気もするけれど、新鮮な刺身だからこそ、こういう濃いタレでも美味しく食べられるのか・・・はてはて。鯛の頭や骨はどこに行っちゃったんだろう。そちらも気になる。
●さつま
これも宇和島ならではの郷土料理。さつまとは、焼いた白身魚の身をほぐし、炙った宇和島特産の麦味噌とすり合わせ、魚の出汁でのばし、麦飯にぶっかけて食べる郷土料理。こちらもぶっかけ系。甘い麦味噌が味のポイント。この味噌の味は、九州の味ですね。食文化的には、九州に近いかも。
一心は、宇和島沖の豊後水道で獲れる新鮮な魚料理や宇和島の郷土料理が楽しめるお店です。料理はささっと出てきますので、観光の合間にささっと郷土色豊かな昼食が味わえます。観光地だと、ワサワサしたところで急かされるようにお食事することが多いのですが、綺麗な個室で落ち着いて食べられるなんて、ラッキーでした。店構えにしては、お値段が普通の食堂なみのリーズナブルな価格設定なのも嬉しい。おかげで宇和島ならではの味を、あれこれ試すことができました。はるばる予讃線の終着駅「宇和島」まで訪ねた甲斐がありました。
*""*""*"""*'""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*"""*
●海鮮割烹 一心 (郷土料理)
住 所:宇和島市丸之内1丁目3-2
電 話: 0895-24-6698
最寄駅:JR「宇和島」駅
備 考:宇和島城 北登山口そば*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*