少し前になりますが、気になっていた、
Bistro Le Bolで、Dinnerを楽しんできました。「ランの館」の一本南の道を東に向かう通り沿いにある、小じんまりとしたビストロです。
お店に入ってまず目に付いたのは、店の奥の棚にあるPernodのボトル。「あ。ちゃんと食前酒あるんだ♪」 お店の方も席に案内したらまず、食前のお飲み物をちゃんと薦めてくれる。・・・これ、重要。これから始まるお食事への期待も高まります。Pernodで一息ついていると、お店の方がメニューを持ってきて、お料理の説明をしてくれます。Dinnerは、メニューの中から好みの前菜・メイン・デザートを選ぶプリフィックススタイル。パテ・ド・カンパーニュ、自家製シャルキュトリーの盛り合わせ、ルボルサラダなど、ビストロらしいお店の定番メニューも魅力ですが、今回は、旬の食材を使ったお料理を試してみることに。
*食前酒:Pernod
*Amuse:豚のリエットのカナッペ
*新たけのこのロースト カルボナーラ風
*川鱒とホワイト・グリーンそれぞれのアスパラガスのサラダ仕立て
*豚足のファルシ シェフのスタイルで
*牛頬肉の赤ワイン煮込み
*Fromage
*デザート:クレームブリュレ、フォンダンショコラ
*ワイン:Clos de l'Hermitage 1999
*食後酒:Marc de Bourgogne 、Chartreuse
*エスプレッソ
●Amuse
カリカリにトーストされた薄切りのバゲットに、豚のリエットのカナッペが塗ったものが出てきました。サクサクっとした歯触りと、すーっと溶ける豚の脂がいい感じ。
●新たけのこのロースト カルボナーラ風
香ばしくローストした筍と、良く炒めたベーコンをカルボナーラ仕立てにしたお料理。筍の香りとベーコンって意外と良く合うんですね。コリコリっとした筍の食感ととろっとしたソースとの相性もよろしく、なかなか面白い。
●川鱒とホワイト・グリーンそれぞれのアスパラガスのサラダ仕立て
こちらは相棒のチョイス。グリーンサラダの下に、川鱒のマリネと、ホワイトアスパラ、グリーンアスパラが隠れています。
●豚足のファルシ シェフのスタイルで
豚足がドカンかと思ったら、野球ボールサイズの可愛らしい料理が出てきました。豚足をばらして、とろとろに煮込んだものを豚足に詰めて焼き上げたお料理。野菜のソテーが彩り良く添えてあります。パリパリに焼きあがったお肉にナイフを入れるとゼラチン質たっぷりのお肉がこんにちは。濃いめのクラシカルなソースとも良く合います。ワインが進みます。
●牛頬肉の赤ワイン煮込み
こちらは相棒のチョイス。本当は、仔羊のももの炭火焼とすね肉の煮込みの盛り合わせが良かったんですけど、品切れになっていたので、お店の看板メニューの、こちらをいただくことに。柔らかく煮込んだ牛頬肉に、マッシュポテトと野菜のソテーが添えてあります。ポーションは、こちらもぐっと控えめ。お肉は倍あってもいい感じだし、添え物のマッシュポテトも、どっさり欲しいところ。お味は、いいんですけどね。そこが残念。
●Clos de l'Hermitage 1999
お店のワインリストは、お料理の値段に見合った手頃の価格のものを揃えています。私が好きな南系の品種のワインが多く、ローヌ好きとしては好印象(^^) リストは、カタカナ表記で、産地や生産者別になっている訳でもないので、見難いという方もいらっしゃると思いますが、セパージュが表示されているので、私は味がイメージしやすくて、不自由は感じなかったかな。頼んだのは、Grenache、Syrah、Mourvèdreの南仏ブレンド(^^) ナツメグ、クローブなどの甘いスパイスの香り、ドライイチジクのような凝縮感のある果実味に溢れ、豚足とは良く合いました。
●Fromage
お料理のポーションが思ったより多くなかったので、胃袋に余力があり、ワインも残っていたので、チーズをいただくことにしました。チーズも種類は少ないけれど、白カビ、青カビ、シェーブル、ウォッシュ、セミハード、ハードと一通り揃えていて、実物を見ながらオーダーできます。頼んだのは、カマンベール、ブルードラカイユ、セミハード系(名前を失念)、これにコンテ16ヶ月をサービスで出してくれました。周りを見渡しても、チーズを頼んでいる人はいないし、正直、チーズは置いてあるだけでOKで、若くてカチカチなのが出てきてもご愛嬌・・・と思っていたのですが、どれも良い状態でびっくり。カマンベールなんて、とろとろでキノコの香りたっぷり(^^) チーズなんて頼む人はそうはいないと思われるのに、こういう風に準備していることにお店の人の心意気を感じました。
●食後酒
気分良く食後のデザートをオーダーしたら、相棒が頼んだフォンダンショコラは、「焼けるのにお時間がかかります」とのこと。だったら・・と、食後酒を飲みながら、待つことにしました。相棒は、マール、私はシャルトリューズ。テーブルにボトルを持って来て、目の前でグラスに注いでくれます。シャルトリューズは、冷凍庫で保存しているそうで、凍った瓶が出てきました。ウォッカやレモンチェッロの飲み方に似てますね。お酒は、とろっとろ。キンキンに冷えていて、甘さが引き立ち、アルコール度数の高さを感じさせない飲みやすさ。・・・キケンだわ(失笑) この飲み方、これからの季節良さそうですね。我が家でも真似をしちゃおうかな。
●デザート
お待ちかねのフォンダンショコラ。ビストロのデザートらしい、素朴な味わい。クレームブリュレも、軽やかな仕上がり。昼下がりのTea Timeに紅茶と一緒に楽しむにはこれでもいいかもしれないけれど、ワインを飲んだ食事の後だと、甘さもクリームの濃さも、もうちょっとあってもいいかな。
ここは、サービスが行き届いていて、気持ちよくお食事が出来るお店。お料理は、前菜・メインから、チーズやデザート、食後酒まで、胃袋にゆとりを持って楽しめるポーション。普段着で気軽に楽しめるお店ながら、食前酒も、食後酒も、チーズも揃えている点は、ポイント高し。お料理が出てくるのが遅いという意見もあるようですが、お酒はさっと出てくるし、ゆっくり飲みながら食べたい派には、ちょうどいい塩梅で、料理が運ばれてくるという印象。良くも悪くも、配慮が細やかで、もうちょっとガサツさがあってもいいのかな・・・と思わないでもない。メインのお料理だけでも、もうちょっとボリューム感があると、嬉しい。お店の方の話によると、1皿を皆でシェアして食べるお客さんもいるため、メニューによっては、1皿で2人前くらいのポーションにしているものもあるのだとか。Opneしてまだ数ヶ月とあって試行錯誤の状況のようですが、今の状態が流れ的にもいいので、このスタイルを続けて欲しいところ。シェアが基本で、料理は、適当に取り分けて食べて下さい・・・みたいなお店って、味が良くても、私はどうも・・・・。お客さんに配慮するあまり、そういう流れにならないといいのですが。
*""*""*"""*'""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*"""*
●Bistro Le Bol(ビストロ)
住 所:名古屋市中区千代田2-7-5
電 話: 052-264-0061
最寄駅:地下鉄名城線「矢場町」 地下鉄鶴舞線・JR「鶴舞」
*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*