2日目つづき
彼岸獅子の演舞と演舞の合間にチャチャっとお昼を食べたいところなんですが、会津若松市内、町の中心部まで行かないと、食事が出来そうな場所って、ラーメン屋くらいしかないんですね(汗) 慌てて七日町界隈に辿り着いたのは、すでに昼の12時。これは・・・と思う有名どころは、混んでいて、すでに十数組が、席が空くのを待っているという状況。とても待っている時間はない・・・と、飛び込みで入ったのがこちら。
◆御祭大使館 蕎麦の坊
「会津扶ち蕎麦」という、オリジナルの田舎蕎麦を食べさせてくれる「御祭大使館 蕎麦の坊」です。見ての通り、蕎麦は、幅広で極太麺。
場所は、七日町の国道252号から県道59号を南に少し入った通り沿い。田楽で有名な「
満田屋」の斜め向かいといった方がわかりやすいかしら。民家を改造したような造りのお店で、引き戸を開くと、ごく普通の家のお玄関。奥の座敷には人気もあかりも無く、不安になりながらも「あのぉ、お昼食べさせてもらえますか?」と声をかけたら、「食べられますよ。奥どうぞ」とすぐに案内されました。
メニューを開くとすぐに、とにかく、蕎麦とお酒にこだわりのあるオヤジさんの店であることがわかります。これは、注文してから時間がかかるかな・・・と心配になりましたが、その時は予定を変更しようと、腹をくくってオーダーを。
●熱燗
蕎麦だけをちゃっと食べるハズだったのですが、前菜3品とお箸をセットしたお膳が目の前に置かれたりすると、飲まずにはいられません。だって、目の前に、炒りコンニャク、豆の醤油煮、たたきゴボウですよ。「酒を飲め」と言わんばかりじゃないですか(^^ゝ 外は寒く、身体も冷え切っちゃってるからね・・・とお互いに言い訳しつつ、「熱燗下さい」と追加オーダー。お店の方は「冷たいお酒の方が美味しいのが揃っているのだけれど」と冷酒を薦めたがるのですが、「寒いから」と熱燗で押し切ってしまいました。熱燗には、味噌が付いてきて、これがなかなかアテにいい。
●自慢の玉子焼き
キッシュのように、大きな丸型に焼いてから扇形にカットした卵焼き。あらかじめ作っておいたものの焼き冷ましですが、生地はしっとり。焼き油に胡麻油をたっぷり使っているようで、胡麻油独特の香りが口一杯に広がります。卵に出汁の味がしっかりついているけれど、出汁より胡麻油の風味が勝っている感じ。個性的。
●もりそば
そして、飲み始めたばかりなのに蕎麦も登場。急いでいたからありがたいのですが。
お店自慢の「扶ち蕎麦」は、もっちりとした食感と、どっしりとしたコシがあり、噛み締めるごとに蕎麦の旨みが広がります。蕎麦の香りは良く、香辛味大根と合わせると蕎麦の風味が引き立つ感じ。蕎麦つゆも、醤油がキリっとした辛さ。普段は飲んだ〆に蕎麦なんですが、ここの蕎麦は、日本酒のアテにもなります(^^) この独特の風味と食感は、これまでにない味わい。蕎麦としては好き嫌いが別れるかも。量が少なそうに見えますが、器に深さがあり、食べても食べても、底から湧いてくるよう・・・(^^ゝ 食べ応えがありました。食後には、蕎麦湯と一緒に、蕎麦粉とすり胡麻で作ったケーキもデザートとして出てきて、もうお腹一杯。ご馳走様でした。
ここは、こだわりの日本酒とここでしか食べられない田舎蕎麦が愉しめるお店です。食べ終えてお茶をすすっていたら、オヤジさん登場。「今の蕎麦は、手延べの蕎麦切で、手打ち蕎麦ではない」「自分は打つことにこだわった蕎麦作りをしていて「扶ち蕎麦」という商標登録もした」など、蕎麦へのこだわりを熱く語ってくれました。お願いしたら、蕎麦を作る行程も見せてくれるそうです。彼岸獅子の会場までの道順を丁寧に教えてくれるオヤジさんにお礼の挨拶をして、お店を後にしました。
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●御祭大使館 蕎麦の坊 (蕎麦)
住 所:会津若松市七日町1-1
電 話: 0242-26-0115
最寄駅:会津鉄道「七日町」駅
備 考:田楽の「満田屋」の向かい*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*