◆ Mangiare Felice ◆ 食べて飲んで幸せ:旅:五島列島 2008
2014-10-17T15:28:34+09:00
lagattina
本を読んでは旅をして、酒を飲み、城を歩く・・・。「旅」と「酒」と「うまいもん」をこよなく愛する名古屋在住catの食べて飲んで幸せな日常。
Excite Blog
五島列島めぐり旅(9)博多を味わう@味処ひろ家[中洲川端/博多]
http://lagattina.exblog.jp/8771429/
2008-05-07T23:04:00+09:00
2014-10-17T15:28:34+09:00
2008-05-01T23:07:28+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
長崎から列車に揺られ、JR博多駅へ。博多での滞在時間は、名古屋行きの最終の新幹線が発車するまでわずか2時間しかありませんが、旅の締めには、博多で美味しいものを食べよう・・と中洲川端にある味処 ひろ家を訪ねました。お店は、入って左手が、カウンター席数席、右手が小上がりとなっていて、テーブルが3卓が並んでいます。小綺麗で、客の年齢層も高く、少々敷居の高そうな店に見えますが、大将の気配りが店全体に行き渡っていて、一見さんでも臆することなく、丁寧に仕事がされた美味しい料理とお酒を楽しむことができます。 *イカ刺身
*ゴマ鯖
*赤ムツ塩焼き
*空豆の天ぷら
*自家製薩摩揚げ
*日本酒:春鹿(生)、麓井まどか(ぬる燗)
●イカ刺身
1晩寝かせたというイカは練れた旨さがあります。新鮮なピチピチのイカとはまた違った美味しさですね。さすが、博多。食べるもののレベルが違います。
●ゴマ鯖
これは一度食べてみたかったお料理。ゴマ鯖は、博多の郷土料理。サバの刺身を醤油ダレ、炒りゴマ、山葵、海苔で合えていただきます。ウマウマ。
●赤ムツ塩焼き
なんとも見事な焼き加減。頼んでヨカッタ・・・の一品。皮はパリッと香ばしく焼き上げられ、中の身は、白くてふわふわ。箸でほぐして、口の中に入れると、上品な脂の旨みがジワーッと広がります。いいですねぇ。お酒を冷酒から、燗酒に切り替えます。
●空豆の天ぷら
これは旬ならではの味。繊細な空豆の味と香りを楽しむため、塩でいただきます。空豆の香りが、天ぷらに封じ込められていて、齧った瞬間、青々しい香りが、ふわっと広がり、喉の奥からから鼻から抜けて行います。茹でずに揚げているのかな。適度な歯触りを残した火の通り具合。空豆好きにはたまらない1品。
●自家製さつまあげ
〆は、さつまあげ。熱々のさつまあげには、刻んだお野菜も入った、上品な仕上がり。すり身の滑らかな舌触りと野菜のシャキシャキ感が相まって、食感も楽しい。もう1合くらいは飲めるかな?と燗酒も追加。いやー旨かった、ご馳走様でした。
博多では、行きたい店があったのですが、GW中とあってお休み。ここは2番目の候補でした。博多駅から少し離れたところにあるので、ちょっと迷ったのですが、せっかくなら美味しいものを食べて帰ろう・・と、博多駅の構内図、地下鉄の時刻表、最寄の出口などを調べ上げて、足を伸ばすことにしたのですが、これが大正解。店構えや、料理の内容からして、ある程度の散財は覚悟していたのですが、CPもよろしく、駅前のテキトーな店で妥協しなくて、ホント良かったです。わずか1時間少々の慌しい滞在となりましたが、旅の最後を、口福に締めくくることができました。博多に来ることがあったら、是非また訪れたいお店です。出来ることなら、あともう1時間は、ゆっくりしたかったなぁ。これは、次回以降のお楽しみといたしましょう。
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●味処 ひろ家 (小料理屋)
住 所:福岡市中央区西中洲12-10
電 話:092-752-2266
交 通:地下鉄「中洲川端」より徒歩6分
備 考:支払い カード使用可 人気店なので要予約
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五島列島めぐり旅(8)長崎へ
http://lagattina.exblog.jp/8771391/
2008-05-06T23:10:00+09:00
2008-06-24T10:37:13+09:00
2008-05-01T23:04:07+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
青方から奈良尾までは1本道。朝8時に民宿を出たら、20分程で港に着きました。レンタカーを返却し、奈良尾港9時発のフェリーで長崎に向かいます。空は青く、絶好の行楽日和です。2時間半程の船旅で、長崎港に着きます。長崎は、海と坂道があって、とても絵になる港町ですね。長崎に行くなら、電車でもなく、飛行機でもなく、船ですよ。船。海の向こうに浮かぶ町並を眺めながら、港に入っていく光景はなかなかいいものですね。
●西海楼
感傷に浸る間もなく、まずは腹ごしらえをしようと、路面電車に乗ります。向かったのは、思案橋駅そばの商店街にある「康楽 (かんろ)」 。ちゃんぽんが美味しいと評判のお店。休日はお休みという店が多い中、ここは年中無休で、この日も営業しているハズだったのですが・・・、無情にも「休業」(涙) あれこれ周っている時間がないので、路面電車に飛び乗って、大浦天主堂近くにある「西海楼」へダッシュ。ここは、長崎ちゃんぽん発祥の店。観光名所そばの有名店とあって、店の入口には「只今、満席につき30分待ち」の札が。まぁ、これは折込み済み。レジに置いてある観光マップを見ながら、順番を待ちます。お店は5階にあって、ガラス張りで見晴らしが良く、長崎港が一望できます。ビューは抜群。頼んだのは、相棒がちゃんぽん、私は皿うどん。実はつい最近まで、長崎ちゃんぽん=皿うどんであると信じこんでいた私。高校の修学旅行の時に、ちゃんぽんと思って食べたのは、実は、皿うどんだったということが、この旅行で判明。それでも「これが思い出の味なの」と意地になって、あくまでも皿うどんを頼む私。大人気なくてスミマセン(^^ゝ 使っている具やスープは一緒のようですが、皿うどんの方が炒めていることもあって、味付けは濃く、こってりしてます。炒めてとろみをつけた具には、海老やイカがたっぷり。満腹、満腹。
◆グラバースカイロード
長崎での滞在時間は4時間弱。腹ごしらえがすんだら、長崎さるくのサイトでプリントした地図を片手に、町を散策。お天気も良いので長崎の俯瞰を見ようと、グラバースカイロードに乗り、エレベーターを乗り継いで、グラバー園入口横の高台まで行ってみます。ここは見晴らしも良く、長崎の街並みが一望できます。◆大浦天主堂
禁教の時代にフランス人のために建てられた、日本で最後のゴシック建築の教会。浦上の潜伏キリシタンが信仰を打ち明け、250年ぶりに神父と感動の出会いを果たした「信徒発見」の舞台となった場所でもあります。「東洋の奇跡」とも言われたこの出来事が、「浦上四番崩れ」と呼ばれる最後の弾圧事件を引き起こしてしまうことにもなりました。大浦天主堂は、国宝となった現在、クリスマスとこの信徒発見の日(3月17日)だけミサが執り行われるそうです。
当時、フランス寺と呼ばれたこの教会を建てたのは、フランス人宣教師・プチジャン神父。日本のキリスト教布教というとフランシスコ・ザビエルが有名ですが、その後の日本のカトリック再建に携わったのは、パリ外国宣教会だったんですね。五島列島の教会めぐりをしていた時に、教会再建や、カトリックへの復帰に努めたの神父がフランス人ばかりなので、どういうことなのだろうと思っていたのですが、その理由がここにきてわかりました。
不勉強なまま五島列島へ渡り、教会めぐりをしている時に浮かんだ素朴な疑問のいくつかは、旅する中でそれなりの謎解きが出来たのだけれど、未だ消化不良な点が多々あります。世界遺産関連についても、色々思うところはあるのだけれど、自分の中でうまく整理できてない、簡潔に表現できないもどかしさを抱えたまま、現在に至っています。大浦天主堂脇の資料館の売店で買ったキリシタン関連の書物を読んでいると、ここに行けばなんらかのヒントが得られるかも・・・という場所がいくつもあることがわかりました。また計画を練って、この、もやもやを解消するための旅を、いつか出来ればいいなぁと思います。
つづく]]>
五島列島めぐり旅(7)農家民宿 かたやま[中通島/五島列島]
http://lagattina.exblog.jp/8771366/
2008-05-05T22:57:00+09:00
2009-07-13T16:47:59+09:00
2008-05-01T23:01:56+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
この日の宿泊先は、青方港の南の今里郷の入り江の先端にある農家民宿かたやまです。青方港から国道384号を南に進み、今里小学校が見えたら、右折して橋を渡り、堤防沿いの道を入り江の先端に向かって進んでいくと、造船所の奥に隠れたように建つ純日本家屋の民家があります。ここが、かたやまさん。玄関の引き戸を開けて「こんにちは~」と声をかけると、割烹着姿のおかみさんが出迎えてくれました。
お部屋
こちらの民宿は、農家で専業主婦をしていた奥様が、「ヨーロッパのアグリツーリズムのようなことをしてみませんか?」と薦められて、10年ほど前に自宅を改装して始めたそうです。1階は、片山さんご夫婦が生活していて、我々は、2階の和室の続き間に泊めていただきます。まるで、田舎の親戚の家に泊まりに来たみたい。
部屋は広々として、きちんと掃除がされているので、気持ちよく過ごせます。部屋の窓からは、静かな入り江の風景が眺められ、のーんびりとしています。畳の上でゴロゴロと寛いでから、お風呂で汗を流し、用意された浴衣に着替えて夕食をいただくことにしました。夕食は1階の和室でいただきます。床の間の横には立派な仏壇がありました。
夕食
夕食は、五島の魚や自家製野菜を使った料理がもりだくさん。
刺身:ヤリイカ・メジナ・アジ・ブリ
煮物:筍・コンニャク・豚肉の味噌煮
焼物:アジ塩焼き
椎茸のバター焼き
和物:白和え
とろろ
揚物:天ぷら(アオサ、イカエンペラと野菜のかき揚げ、アジの大葉揚げ)
食事:タイとアオサの味噌汁・ご飯
果物:メロン
飲み物:日本酒●刺身
大きなお皿に、ヤリイカ・メジナ・アジ・ブリ・タイの刺身が彩り良く盛り付けてあります。メジナは、あまり好きではなかったのだけど、新鮮で処理がいいからなのかな、臭みがなくて美味しい。五島で刺身は3回食べたけれど、微妙に醤油の味と甘さの傾向が違うのが面白い。こちらの醤油は、どちらかというと「たまり系」の甘さでした。
●煮物
おかみさんが、昨日の新聞の料理欄を見て作ったという、タケノコ、豚肉、コンニャクの味噌煮。レパートリーを増やそうと、色々と献立も研究していらっしゃるようです。
●アジ塩焼き
焼きたてのアジ、いい焼き加減、塩加減で美味しい。日本酒が進みます。
●白和え
ニンジンや青菜の入った白和えは、ほっとする味。何気ないお惣菜なんだけど、しみじみと美味しい。旅先でこういうものが食べられると、嬉しい。お酒を持って来てくれたおかみさんに「これ、ほんと美味しいですね~」と言ったら、「だったら、もっとありますよ~」と小鉢でもう1皿出してくれました(^^)
●椎茸のバター焼き
「温かいうちに食べてね」と出てきたのが、椎茸のバター焼き。肉厚の椎茸は熱々。
私たちが食事をしている時、おかみさんは休む間もなく、客間と台所を往復。こちらの食事の進み具合を見計らって、どんどん料理を出してくれます。日本酒を飲みながらのんびりと刺身をつついていたら、おかみさんから「まだ天ぷらがあるんですけど、揚げるのは、もうちょっと後がいいかしら」と声がをかかります。他の料理もまだ沢山残っていたので、30分程、待っていただくことにしました。
●とろろ
箸休めにとろろをすすったら、酸っぱいのでびっくり!そんなに酸っぱかった訳ではないけれど、予期していなかった味なので、驚いてしまいました。とろろの中にはモズク入り。なるほど。我が家ではモズク酢にはキュウリ揉みをあわせることが多いけれど、こういうのも面白いかも。
●天ぷら
「そろそろ、揚げ始めていいかしら~」と声がかかり、程なくして運ばれてきたのが、アオサ、イカエンペラと野菜のかき揚げ、アジの大葉巻きの天ぷらを盛った大皿。生のアオサを使った天ぷらは、香りが素晴らしく絶品。アジは、お刺身に出来る新鮮なものを揚げているから美味しくない訳がない。イカはお刺身にしなかった部分を野菜と一緒に揚げてあり、全く無駄がない。食べきれるか不安になったけれど、しっかり完食。
●味噌汁・ご飯
おかみさんが「最後はアラ汁です」と出してくれたのが、タイとアオサの入った味噌汁。タイは半身は刺身に、半身を味噌汁に使ったとのこと。・・・おかみさん、それって全然アラじゃないよ。タイの切身のお味噌汁。うーん、贅沢すぎる。アオサの香りも堪らない。おかみさん曰く、アオサは春に生のものが手に入ったら、まとめて冷凍しておくのだそうです。この日は、味噌汁に入れるアオサを解凍しすぎたので、試しに揚げてみようかしら・・・と思いつきで天ぷらにしてみたのだそう。うわぁー、あの天ぷらが食べられたのは、ほんの偶然の賜物だったのですね。味噌汁を飲み終る頃には、もうお腹がパンパン。ごちそうさまでした。
朝食
朝の5時頃から、1階の台所から、おかみさんが朝食の準備をしている音が聞こえてきます。お布団の中で食事を準備している音を聞くのって、なんだかとっても幸せ(^^) 今朝もたっぷりのと用意してくれました。この日の献立は、ご飯・南瓜とあげの味噌汁・卵焼き・青菜の胡麻和え・トマト・薩摩揚げ・冷奴・海苔・納豆・サラダ・アジ味醂干し・・だったかな。こちらでお食事をして思ったのは、真面目に丁寧に作った料理は、ちゃんと美味しい・・ということ(しみじみ) お店では味わえない、この土地ならではの家庭料理を満喫。おかみさんとの会話も楽しく、再度、五島に泊まることがあったら、また来てみたい民宿です。
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●農家民宿かたやま (民宿)
住 所:長崎県南松浦郡新上五島町今里郷96
電 話:0959-52-2183
備 考:支払い現金のみ
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五島列島めぐり旅(6)上五島で教会めぐり
http://lagattina.exblog.jp/8771322/
2008-05-04T00:52:00+09:00
2008-05-24T16:07:54+09:00
2008-05-01T22:56:59+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
朝市
朝6:00に起床。ホテルの斜め向かいにある広場でやっているという観光客向けの朝市へ行ってみました。小さな屋台が数軒並んでいるだけですが、焼きアゴ、あおさ、アオリイカ、干しイカなどの五島の海産物を買うことができます。ちょっとひやかすだけのつもりだったのですが、出汁に使う「焼きアゴ」を見つけてしまい、思わずお買い上げ(^^)
朝食
福江島最後の夜に泊まったのは、港の近くのホテルという名の安宿に宿泊。なかなか絶句もののホテルではあったのですが、ホテルの風呂が故障中のおかげで、隣の立派なホテルの広々とした展望風呂に自由に出入りして入れたのは、不幸中の幸い。朝6:50より食べられる朝食はが充実。熱々のアジの味醂干しはなかなかようございました(^^)
上五島へ
この日は、下五島から上五島へ移動。福江港7:40発のフェリーで中通島へ。五島列島にある教会の半数以上がこの島にあるのだそうです。島内は、入り江に面した急斜面の山間に集落がへばりついているといった感じで、国道をそれると、道幅の狭い、傾斜も急な山道となり、その昔、隣の集落との交通は、陸路ではなく、海路だったのかな・・・と思わせます。奈良尾港近くのレンタカー屋のお兄さんが、「どこに行っても必ず国道384号に戻って下さい」と念を押した理由は、ドライブして5分も経たないうちに実感。国道からそれた入り江ごとにポツン、ポツンとある集落ごとにある、小さな教会をめぐりました。
◆福見教会
奈良尾港の桟橋から国道384号を北に向かい、高井旅から狭い曲がりくねった山道を進むと、入り江を臨む山の傾斜に建つレンガ造りの建物が見えます。ここが福見教会。 周囲とは、山と海で隔離されたように見えるこの集落は、大村藩(長崎)の外海からキリシタンが移り住んだ土地のひとつ。今も住民の98%がキリスト教徒なのだそうです。靴を脱いで、中に入ると、それを実感。床は、赤い絨毯敷き。古くて小さくてけれど、清楚に保たれていて、人々の息遣いや気配が感じられる教会でした。
◆中ノ浦教会
国道384号を北上すると、若松の静かな入り江に、白亜の中ノ浦教会が現れます。この教会は、厳しい弾圧に耐えた信者たちの「五島で一番美しい教会を作りたい」という熱意によって、建てられたという木造の教会。・・・なるほど。翠に囲まれた真っ白な教会が水面に映る姿は、絵画的な美しさ。建物の内部も白を基調としていて、天井はピンク、壁を赤い椿のモチーフで飾り、メルヘンチックで華やいだ雰囲気に満ちています。・・・が、椿は、「殉教者の血の色」を表すのだそうですね。ひとつひとつの装飾には、ちゃんと意味があるのです(しみじみ) 十字架を模ったステンドグラスの窓越しに見える波静かな水辺の風景も綺麗。
◆大曽教会
続いて訪れたのが、青方湾を見下ろす丘の上に建つ大曽教会です。十字架を乗せた八角ドーム型の鐘楼を持つ、赤レンガ造りの建物は、重厚感があり、堂々とした佇まい。
ここは、五島列島を中心に多くの教会建築を手がけた「鉄川与助」の集大成的な教会。確かに、これまでに見た教会とは、レベルの違いを感じます。内部は、三廊式リブ・ヴォールト天井。天井の高さに驚かされます。四角い柱には、半円状の4つの付柱が施され、装飾も細やか。
見学中に出会った信者のご婦人によると、柱の木は、なんと松の木。よくもまぁ、これだけ真っ直ぐで長い松の木を揃えられたものです。西ドイツ製のガラスを使ったステンドグラスは、桜の花柄をモチーフにしているのが特徴。「青砂ヶ浦教会(国の重要文化財に指定)よりも後に建てたこともあり、天井の高さ、柱、装飾どれをとっても、完成度が高いので、その辺をよく見て行って下さいね。」の言葉に、この教会への愛着を感じました。
◆旧鯛ノ浦教会
鯨漁で知られた有川港の南にあるのが、旧鯛ノ浦教会。旧聖堂は、正面に原爆で崩壊した長崎の浦上天主堂のレンガを使った鐘楼が取り付けた、木造瓦葺き一部レンガ造りとなっているのが特徴。すぐ脇には、ルルドと呼ばれる霊泉地あり、ミサ用の祭壇が設けられていました。敷地内には、五島のカトリックの普及につくした人や、迫害の歴史を物語る音声案内もあります。
五島のカトリック教徒は、江戸中期に、大村藩の外海地方(長崎)から移り住んだ潜伏キリシタンの子孫。農地開墾のために農民が欲しかった五島藩は、大村藩からキリシタンを農民として受け入れることにしたのです。彼らに与えられたのは、辺鄙で痩せた土地。このことが、五島の教会の立地に影響しているのでしょうね。先住民から「居付き者」と蔑まれ、その差別は明治になっても続き「新しい刀の試し切りに、キリシタンを斬ってみよう」なんてことが、明治の初めにもあったそうです。
敷地内にある新しい聖堂が、信者1世帯80万円の寄付によって作られたことも、宗教や信仰に疎い私には、驚き。30年前の80万円といったら、相当な負担ですよね。地域によっては、信者が共同生活をしてお金を貯め、30年がかりで完成した教会もあるようで・・・。このあたりにくると、私には、理解の及ばない世界となります。
◆五島うどんの里
昼食は、有川港にある五島うどんの里で。相棒は「地獄炊きうどん」、チャレンジャーの私は「鯨定食」を注文。
地獄炊きうどん
煮えたぎった鉄鍋で茹でたうどんを鍋ごと出すのが地獄炊き。熱々の麺をアゴ出汁のつけ出汁か、醤油を垂らした溶き卵でいただきます。これまでに食べた中では、出汁の味が一番すっきりしている感じ。五島うどんは、どこで食べてもそうブレることなく美味しく食べられますね。
鯨定食
有川は鯨で有名なんですが、1000円の定食とあって、冷凍の鯨ベーコン数切れだけでした。これにご飯と、かけうどんがセットになっています。
◆頭ヶ島教会
昼食後に向かったのが頭ヶ島教会。鉄川与助の手がけた、全国的にも極めて珍しい石造りの教会で、国の重要文化財に指定されています。それにしても、どうしてこんなところに・・・と思わせる山の中の小さな小さな集落にあります。
教会は、島内で切り出した石を信者たちが積み上げて重ねて作ったのだそうです。外観は、重厚感漂う佇まいですが、建物の中に入ると印象が一転。クリーム色の板張りの天井には、水色とピンクの椿をモチーフとした花模様が描かれ、メルヘンチックで、柔らかな雰囲気を漂わせています。
◆冷水教会
奈摩湾を見下ろす高台にある小さな木造の教会。鉄川与助の初期の作品のようです。
聖堂内には、当番表が貼られ、教会が地元の人たちの生活に溶け込んでいる様子が伝わります。本棚には、子供向けに書かれたキリスト教の物語や、五島のカトリック史を紹介する書籍なども並んでいます。
◆青砂ヶ浦教会
最後に訪れたのが、鉄川与助の代表作の1つである青砂ヶ浦教会。国の重要文化財に指定されています。信者が総出でレンガを港から背負って運んで建てられたという、赤レンガ造りの重厚な教会。どの教会も信者の汗と努力の結晶なんですね。正面にはマリア像が立ち、入口は白いアーチで飾られています。内部は、三廊式のリブ・ヴォールト天井。天井の高さ、柱の装飾、ステンドグラスのモチーフなど、午前中にお会いした信者の方の話を思い出しながら、大曽教会との共通点や違いを意識しながら、ゆっくりと見学。
◆赤ダキの断崖~蛤浜海水浴場
青砂ヶ浦教会から、海岸線に沿って北に向かう道路沿いは、夕焼けスポットとして有名。夕暮れにはまだ早いけれど、雰囲気だけ味わおうと車を走らせます。この界隈の海岸線は、入り組んでいて、ほとんどが断崖になっています。名所のひとつ赤ダキの断崖まで辿り着いたら、Uターン。
青方港近くにある、蛤浜海水浴場の浜辺を散歩してから、本日の宿に向かいます。つづく]]>
五島列島めぐり旅(5)五島の魚を堪能@なか乃[福江/五島列島]
http://lagattina.exblog.jp/8771255/
2008-05-03T00:58:00+09:00
2008-05-21T17:51:30+09:00
2008-05-01T22:52:43+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
福江島最後の夜は、港界隈の店で軽く一杯楽しむことに。候補としてリストアップしていたのは、五松屋 (小料理屋)・か乃う (割烹)・心誠 (居酒屋)・望月レストラン(五島牛ステーキ)・なか乃 (寿司)・八潮 (寿司)。一番気になっていた「五松屋」は、残念ながらこの日はお休み。あれこれ見て歩いて、感じの良さそうだった「なか乃」に決めました。
引き戸を開けると、右手がカウンター席、左手が小上がりになっていて、奥は座敷席。ご近所の家族連れらが食事を楽しんでいました。メニューは決して豊富ではありませんが、鮮度の良い旬の素材を揃えているという印象。本日のお薦めのお品書きのものを中心にオーダーしました。
*刺身:ヒラマサ・石鯛・ヒラメのエンガワ・アオリイカ・アジ
*まこ甘煮
*すりみ揚げ
*ブリの胃袋のポン酢和え
*寿司(並):アオリイカ・石鯛・タコ・ヒラマサ・海老・ヒラメ・鳥貝・アナゴ
+ウニ+アオリイカの海苔巻き
*日本酒:ぬる燗
●刺身の盛り合わせ
まずは、刺身の盛り合わせをいただくことに。大将が、こちらの箸の進み具合を見ながら、刺身をつけ台にちょいちょいと出していく・・というスタイル。上品な脂のヒラマサ、皮目が味わい深い石鯛、プリプリのエンガワ、甘みのあるアオリイカ、脂の乗ったアジ・・・ひとつひとつが、新鮮で美味しい。●まこ甘煮
ヒラマサの真子を煮たもの。ほんのりと甘く薄味に炊いてあります。民宿で食べたものより、上品な仕上がり。日本酒に良く合います。
●すり身揚げ
アジのすり身を揚げたもの。揚げた手の揚げ物は文句なしにウマイですね。こちらも酒のアテには良い感じです。
●ブリの胃袋のポン酢和え
私たちが名古屋から来たと話したら、大将が「食べてみて」と出してくれたのがこちら。ブリの胃袋なんて食べるの初めて。コリコリとしていて、ほんと、胃袋の食感。ポン酢でさっぱりいただきます。●握り
飲んだ後の〆に、握りをもらうことにしました。大将が「並を頼んでから、好きなものを追加した方がいい」と薦めてくれたので、そうすることにしました。ここの並寿司、お値段は800円なんですけど、アオリイカ・石鯛・タコ・ヒラマサ・海老・ヒラメ・鳥貝・アナゴを1貫ずつ出してくれます(驚) 昼のランチですか?みたいな価格設定。ネタはどれも新鮮、シャリも小さめで、飲んだ後に軽くつまむには、調子が良い。なんせクルクル回る系のお寿司より安いお値段ですからね。CP的には申し分ないと言っていいでしょう。・・・というよりなんだか申し訳ないくらい。気持ちよく飲んで食べて二人でたったの数千円。季節の魚を安く美味しく食べさせてくれるお店です。
+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+-・-+
●なか乃 (寿司)
住 所:五島市幸町8-61
電 話:0959-72-1397
備 考:支払い現金のみ
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五島列島めぐり旅(4)敵艦隊見ユの第一報を受けた地へ
http://lagattina.exblog.jp/8771233/
2008-05-02T00:45:00+09:00
2008-05-08T01:47:06+09:00
2008-05-01T22:49:42+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
本日は、福江島の三井楽半島から福江港へのドライブ。昨日も訪れた高浜ビーチでのお散歩を楽しんだ後、その向こうに見える頓泊ビーチにも立ち寄り、しばし寛いだ後、西の果て、大瀬山展望台を目指します。
◆井持浦教会・ルルド
井持浦教会は、波静かな入江のある小高い丘の上にあります。敷地内に、ルルドの聖母が安置された、日本で最初の霊泉地。
ルルドは、南フランスのスペインとの国境沿いのピレネー山脈の麓にある小さな村。1858年、この村のマッサビエル洞窟で、少女ベルナデッタの前に聖母マリアが現れ、お告げ通りにベルナデッタが手を触れた地面から泉が湧き出し、その「奇跡の泉」の水によっていくつもの奇跡が起きた(飲むと病気が治るなど)と信じられているキリスト教の聖地です。
井持浦教会の敷地内に湧き出る泉を見つけたフランス人のペルー神父が、ここにルルドを作ることを提案。島の岩を持ち寄って作った洞穴に聖母像を安置し、フランスのルルドから取寄せた霊水を注ぎ入れて、作り上げたそうです。
ルルドの横には、「信じないものには、説明は、無駄である。信じるものには、説明は、不用である。」 という看板が。・・・まぁ、そういうことなのでしょう。
◆大瀬山展望台
大瀬崎灯台は、日本で最後に夕日が沈むところなのだそうです。 断崖の上に立つ白亜の灯台までは、歩くと40分かかると知り、展望台から眺めるだけにした、軟弱な私。かつて大瀬崎の山頂にあった無線基地は、日露戦争の時に、バルチック艦隊が五島列島沖を通過する第一報「敵艦見ユ」の歴史的無電を最初に受信した場所でもあったんですね。「敵艦隊見ユ」といったら、秋山真之。かの有名な電文を思い出しました。
敵艦見ユトノ警報ニ接シ、聯合艦隊ハ直チニ出動、之ヲ撃滅セントス
本日天気晴朗ナレドモ波高シ
◆New パンドラ
お昼になったので、井持浦教会へ戻る途中の道路沿いにある食堂で昼食を。入口には「営業中」の札がかかっていたものの、ガラーンと薄暗く、不安になったのですが、意外と奥行きがあり、奥の厨房の近くのテーブルでは、食事をしている先客が数組。なんとか何かは食べられそうです。相棒は、うつぼの天ぷらと釜揚げうどん、私は、焼肉丼を注文。
うづぼの天ぷら
新聞を読んで待っていると、まずは、揚げたての熱々の天ぷらが登場。うつぼは身と皮の間のゼラチン質が美味しいお魚なんですね。ぷりっとしていて美味しい。出来れば塩で食べたかったかな。
釜揚げうどん
続いて釜揚げうどん。茹で湯を張った土鍋に麺が入っていて、アゴ出汁のおつゆ、生卵、薬味のネギが添えてあります。食べ方としては、「薬味を入れた出汁につける」もしくは「醤油を垂らした生卵にからめる」の2種類。お好みで食べて下さい、とのこと。五島うどんは乾麺なので、食感は、ちょっと太目の素麺みたいなイメージ。おつゆは、アゴ(トビウオ)の出汁がスタンダード。つけ出汁というより、かけ出汁のような透き通ったお出汁で、ほんのりと甘く薄口に仕上げてあります。ほっとする味。思い返せば、どこで食べてもハズさないのが、この五島うどんでした。
焼肉丼
昨日、五島牛を食べ損なった私。果敢にリベンジしてみたりして。赤身のお肉は、とっても柔らかくいいお肉を使っているんだろうなぁとは思うのですが、味付けに使った「焼肉のタレ」の味が濃すぎて、味がよくわからん。お値段とお肉の分量のバランスを考えたら、まぁ、文句は言えないかな(^^ゝ
◆立谷教会跡地の無原罪の聖母像
玉之浦に向かう途中の道路脇に、ミニチュアの教会がたっているのが気になって、帰りに寄ってみました。矢印に従って狭い山道を登っていくと、立谷教会の跡地があります。「無原罪の聖母像」がとは、かつて立谷教会内にあった聖母像。教会がなくなった後の一時期、井持浦教会に安置されていたのですが、井持浦ルルド創設100周年記念の年に、立谷教会のあったこの地に戻されたそうです。
◆鐙瀬溶岩海岸
鬼岳火山から流れ出た溶岩で出来た海岸。ゴッツイ黒い岩石が無造作に転がる海岸線には、南国系の植物が生い茂り・・・なんとも不思議な光景。
近くには雅子窯という窯元もあり、作業場も見学できます。
◆武家屋敷通~石田城跡~五島観光歴史資料館
福江港のすず近くに石田城跡があって、武家屋敷通りが石垣として残っています。この石垣は、溶岩で作った石垣の上に、「こぼれ石」といわれる丸石を積み重ね、かまぼこ型の石で止める・・・という独特な作りになっています。 続いて訪れたのが、五島観光歴史資料館。観光地では、建物は仰々しく立派だけど内容がからっぽの資料館が少なくないのだけれど、ここは違いました。地味だけれど、展示や解説ビデオ類が充実。ここでじっくり基礎知識を頭にたたきこんでから、島を回った方がより楽しめそう。ここ2日で、疑問に思ったことの大半が、ここで解決したかも。1-2時間かけてじっくり見たかったなァ。
つづく]]>
五島列島めぐり旅(3)お大師さんのお接待@民宿 西光荘[福江島/五島列島]
http://lagattina.exblog.jp/8769599/
2008-05-01T00:12:00+09:00
2008-07-04T10:05:29+09:00
2008-05-01T19:13:12+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
大師さまのお接待
本日の宿泊先は、三井楽にある民宿『西光荘』。玄関には、沢山の花で飾った祭壇が設えられ、玄関横の広間には、菓子袋をいくつも抱えた小さな子供たちで賑わっていました。
出迎えてくれた民宿の方のお話によりますと、福江島では、旧暦で弘法大師の命日に、玄関に弘法大師を祀る祭壇を設え、お参りに訪れる人たちに、袋菓子を配ったり、心ばかりのご馳走を振舞う「お大師さんのお接待」という習慣があるそうです。
子供達は、配られるお菓子目当てで、お大師様を祀る家庭をハシゴするのを楽しみにしているようです。ハロウィンみたいですね。
今年は私たちが訪れた4月26日が、まさにその「お接待」の日。西光荘では、玄関に祭壇を設え、広間のテーブルに赤飯、寿司、煮物などのご馳走を並べ、子供たちに配る袋菓子も用意し、「お接待」を受けに訪れる人たちのもてなしに大忙し。訪問客は絶えることなく、夜更けまで酒を酌み交わす地元の人たちで賑わっていました。
福江市まで教会巡りをする中で、島の面積や人口に対する教会の比率の高さを感じていただけに、マリアさまでなくて、弘法大師さま?・・お接待?・・・と一瞬戸惑ってしまった私。でも良く考えたら、確かに長崎は他の地域に比べるとカトリック信者の比率が格段に高いのだけれど、それでも、少数派なんですよね。「教会のことは有名だけど、『お接待』のような習慣が残っているっていうことは、知られていないんだよねぇ。こういうことがあることも覚えて帰ってね。」というご主人の言葉で、そのことを改めて実感したのでした。
夕食
ひと風呂浴びて部屋で寛いでいたら、夕方18時半過ぎに「夕食の用意が出来ました」と案内がありました。
揃いの自家製の陶磁器に盛り付けられたこの日のお献立は、こんな感じ。地元で獲れた海の幸と、自家栽培のお野菜を使った料理が並びました。
刺身: ヒラマサ、真鯛、アオリイカ、イセエビ、サザエ
煮物: ヒラマサの真子・切干大根・筍・フキ・ニンジン
焼物: ヒラマサの塩焼き
蒸物: 茶碗蒸
揚物: アラカブの唐揚げ甘酢あんかけ
食事: 筍ご飯 アラ汁 自家製たくあん
日本酒のぬる燗で軽く一杯やっていたところに、ご主人がお造りを持って登場。
刺身
ヒラマサ、真鯛、アオリイカ、伊勢海老、サザエが豪快に盛られています。ブリの仲間のヒラマサは、これから秋にかけてが旬のお魚。旅行中あちこちでいただきました。真鯛は身が締まっていて美味しい。ただ、醤油が濃くて甘いので、せっかくの上品な甘さがわからなくなってしまうのが残念。九州旅行の時は、マイ醤油持参が必須ですね。伊勢海老の味噌、これは醤油に負けないネットリ感。お酒のアテに◎。新鮮なサザエは、貝好きの相棒の胃袋に。鯛の頭を後で煮付けてもらおうと思ったのですが、全体のボリュームが多すぎて、そんなリクエストをする胃袋の余裕がありませんでした。
煮物
ヒラマサの真子・切干大根・筍・フキ・ニンジンが品良く盛られています。田舎でこの手の料理は醤油色に染まった甘辛濃口のものが多いのですが、こちらの煮物は、味付けはやや甘めですが、薄味に仕上げてあります。ほっとする味。使っているお野菜は全て自家栽培のものだそうです。
ヒラマサの塩焼き
ヒラマサはブリを上品にした感じのお魚。柔らかくホクホクの白身は、適度に脂が乗っていて、なかなか良い感じ。日本酒が進みます。
茶碗蒸
熱々の茶碗蒸しは、しっかり甘くて、和風プリンといった感じ。
アラカブの唐揚げ甘酢あんかけ
アラカブはカサゴのこと。姿形はゴッツイけれど、身は柔らかく、旨味の強いお魚。唐揚げにして甘酢あんがかけてあります。外側の皮がパリパリ。白身は肉厚で弾力があります。
お食事
お接待に用意したという筍ご飯をお相伴に預かりました。お汁は、鯛の身が贅沢に入ったお汁。春ウコンで色付けしたという自家製タクアンもいただいて、ご馳走様でした。
ご主人は、「せっかくの機会だから、近所の家を周って、お接待を体験しに出かけたら?」と薦めて下さったのですが、お腹がパンパンで、他のものを口にする余力がなく、断念。そのまま部屋に戻って倒れこむように眠りについたのでありました。(昨夜は船中泊だったから、疲れていたのかも)
朝食
朝食は朝の7時から。この日用意されたのは、ご飯・伊勢海老の味噌汁・アジの味醂干し・きんぴらごぼう・納豆・冷奴・海苔・納豆・生卵・梅干・たくあん。伊勢海老の味噌汁にはびっくり。いい出汁が出てました。自家製の梅干、これがなかなか美味しい。朝からおなか一杯いただきました。朝夕、これだけ食べて飲んで、1人1泊6500円。民宿だからお風呂の時間は限られているし、トイレや洗面所はお部屋にはなく、他の宿泊客と共用。GWにもかかわらず、宿泊客が少なかったせいか、不自由は感じませんでした。「お大師さまのお接待」という地元に伝わる行事にも触れることができ、楽しい滞在となりました。
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●西光荘 (民宿)
住 所:三井楽町濱ノ畔2973-2
電 話:0959-84-2279
備 考:支払い現金のみ、パジャマは要持参
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五島列島めぐり旅(2)福江島で教会めぐり
http://lagattina.exblog.jp/8765531/
2008-04-30T00:24:00+09:00
2008-05-03T02:26:02+09:00
2008-05-01T00:17:09+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
昨夜23:30に博多港を出発した野母商船のフェリー太古は、午前9時の定刻通りに、福江港に到着。青い空、吹き抜ける風。レンタカーを借りるとすぐに、福江港から反時計周りに車を走らせ、島を見て周ることにしました。
◆堂崎天主堂
最初に訪れたのが、車で約15分。奥浦の鄙びた海辺に佇む堂崎天主堂です。フランス人宣教師ペルー神父の私財で建てられた、赤レンガ作り、こうもり天井を持つ美しいゴシック様式の教会で、ユネスコの世界遺産暫定リストに入っています。建物の中は、資料館になっていて、五島のキリシタン史にまつわる、マリア観音、オラショなどが展示されています。
不勉強な私は、五島の教会にあった資料や文献を見るまで、日本でキリスト教が禁じられていた時代に隠れてカトリックを信仰した人=「カクレキリシタン」だと思っていたのですが、そうではなかったのですね。彼らは「キリシタン」。
約250年(7世代)に及ぶ時の流れの中で、その信仰はカトリックの原形を留めない俗信的な秘教と変わり、「キリシタン」の多くは、禁教令が解かれた後、「本来のカトリックに復帰」。堂崎天主堂は、五島での「カトリック復帰」の拠点となった教会なんだそうです。
「カクレキリシタン」は、隠れる必要がなくなっても、独自の秘教を守る道を選択した信者を指し、彼らは今も存在する。・・というのが、五島を旅する中での私なりの理解。まだ消化不良なんですが・・・。
◆水の浦教会
岐宿町の海沿いの高台に建つ白亜の教会。建物の斜め後ろから見下ろした光景は、白亜の教会、青い海、緑の丘と集落が収まり、まるで1枚の絵のよう。
外観だけでなく、内部も白。柱に貼り出されたミサの当番表には、こともたちの名前もあり、教会と地元の人たちの密接な繋がりが伝わります。
◆楠原教会
赤レンガ作りの教会。目を引いたのが、教会の左手に「ファティマの聖母と羊飼いの像」。1917年に、ポルトガルのファティア村で、3人の羊飼いの子供たちに聖母マリアが現われた・・という逸話を再現しているそうです。
マリア様出現の逸話は、色々とあることも、五島に来て知りました。
◆遣唐使 ふるさと館
この日の昼食は、道の駅遣唐使 ふるさと館の食堂で。五島牛、五島うどん、小魚の天ぷらなどがいいと評判だったのですが、金土日祝はバイキングonly。車で30分離れた福江港に戻るしか他の選択肢がなかったので、ここでいただくことに。カレー、スパゲティー、ハンバーグ等々が並ぶテーブルには、五島うどん、漁師汁、イカぶたい、アゴの天ぷら、アゴのフライ、山菜の天ぷら、筍の煮物など、五島の郷土料理っぽいものもあり、結局、あれこれと食べてしまいました。アゴ出汁のおつゆで食べる五島うどんが、思いのほかオイシク、おかわりまでしてしまいました。お一人様1000円なら、まあまあの内容かな。
◆貝津教会
浜ノ畔郷の民家を移築し、聖ミカエルに捧げられた木造の小さな教会。尖がり屋根が、なんとも可愛らしい。
高窓のステンドグラスは、花のような模様と独特の色使いが印象的。ステンドグラスに西日が射す夕方が特に美しく、聖堂内が幻想的な雰囲気に包まれるのだそうです。
◆高浜ビーチ
日本にも、こんなに綺麗な海岸があったのですね。文字通り、透き通るような美しさ。思わずため息がでてしまいます。
「日本の渚百選」にも選ばれているのだとか。そりゃそうでしょう。納得。
波打ち際のサンドベージュから、透き通るようなエメラルドグリーンがどこまでも続き、アクアブルー、マリンブルーへと青色に深みが増していくグラデーションがとても綺麗。
高台から見ても、その透明度の高さがわかります。素晴らしい。
◆柏崎公園
海岸沿いに、淵ノ元キリシタン墓地のそばをドライブしながら三井楽半島の先端にある柏崎公園へ。東シナ海を臨む公園内には、空海が唐に渡る時に「これで日本の見納め」という気持ちを記したという「辞本涯」の石碑が建っています。この三井楽の地から、遣唐使は、唐へと渡ったのですね。だから「遣唐使のふるさと館」という名前の道の駅もできたのでしょうね。ふむふむ。
◆三井楽教会(岳教会)
別名「岳教会」とも呼ばれる三井楽教会。正面にモザイクの壁画を施した、平屋根の鉄筋コンクリート造りの教会です。聖堂内も、壁画が描かれたモダンな作り。これまで見たほかの教会とは異なるたたずまい。印象的だったのは、ステンドグラス。順を追って見ていくと、五島のカトリック史の流れがをわかるようになっています。教会の隣にある資料館が閉まっていて入れなかったのが残念でした。
◆魚津ヶ崎公園・浜田ビーチ
キャンプ場を併設した魚津ヶ崎公園のすぐそばにある、浜田ビーチ。このビーチも綺麗。
五島列島で過ごした最初の日は、特色ある教会の佇まい、美しい海に心が弾んだ1日でした。島全体の人々が敬虔なカトリック信者であるかのように、ついつい思ってしまったのですが、そうではないことに、この後、気づくのでした。
つづく]]>
五島列島めぐり旅(1)はじめに
http://lagattina.exblog.jp/8723136/
2008-04-29T23:59:00+09:00
2009-07-13T16:49:12+09:00
2008-04-24T15:23:56+09:00
lagattina
旅:五島列島 2008
金曜の夜に名古屋空港から最終便で福岡に渡り、博多埠頭深夜発のフェリーで、翌朝には、下五島の福江島入り。下五島・上五島で3日間過ごし、最終日はフェリーで長崎に出て、陸路博多経由で帰ってきました。教会めぐりをしている間に、次々と浮かんだ疑問は、旅の途中で、少しは解消できたような気もするけれど、まだまだ、消化不良。今回は、胃袋だけでなく、脳ミソもたくさん働かせた、濃密な4日間となりました。
~ 日程 ~
2008年4月26日(金)~29日(火)
1日目 五島列島への船旅
博多深夜発のフェリー太古で、五島列島へ
2日目 下五島・福江島で教会めぐり①
【見学】堂崎天主堂~水の浦教会~楠原教会
【昼食】遣唐使 ふるさと館
【見学】貝津教会~高浜海岸~淵ノ元キリシタン墓地~柏崎公園
岳教会~魚津ヶ崎公園~浜田海岸
【宿泊】西光荘
3日目 下五島・福江島で教会めぐり②
【見学】高浜海岸~頓泊海岸~井持浦教会~大瀬山展望台
【昼食】New パンドラ
【見学】立谷教会跡地の無原罪の聖母像~鐙瀬溶岩海岸
武家屋敷通り~石田城跡~五島観光歴史資料館
【夕食】なか乃
【宿泊】五島バスターミナルホテル
4日目 上五島・中通島で教会めぐり
【見学】福見教会~中の浦教会~大曽教会~鯛ノ浦教会
【昼食】五島うどんの里
【見学】頭ヶ島教会~冷水教会~青砂ヶ浦教会
赤ダキの断崖~蛤浜海水浴場
【宿泊】農家民宿かたやま
5日目 長崎・博多経由で帰路へ
【昼食】西海楼
【見学】スカイロード~大浦天主堂~オランダ坂~中華街
【夕食】味処ひろ家(博多)
***参考にしたサイト&文献******
~ 五島列島の観光情報 ~
*五島列島サイト
*五島市観光教会
*五島市ウェブ
*まるごと体験!新上五島
~ 五島列島の交通アクセス ~
*長崎のローカルバス旅時刻表
*野母商船
*九州商船
~ 五島列島の旅行記 ~
*五島列島 魚旅日記
*ゆっくりと島めぐり
~ キリシタン・教会関連の参考文献&サイト ~
*西九州西九州キリシタンの旅 小崎登明著
*長崎オラショの旅 小崎登明著
*長崎のキリシタン 片岡 弥吉
*おじいちゃんが建てた教会
~ 長崎観光情報 ~
*よか旅かわら版
*あっ!と ながさき
*長崎さるく博06
*長崎電気鉄道]]>
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