今年の夏ほど、日本酒を飲む年も珍しい。いつもの年なら、GWを過ぎたあたりから、日本酒から泡盛・焼酎に切替るのですが、今年は、蝉が鳴きしきる中でも、日本酒の盃を片手に晩酌という日々。・・・夏痩せしない訳です。
●「奥」 若 夢山水十割 (山崎合資会社/愛知)
今回飲んだのは、愛知県幡豆町の蔵元
山崎合資会社の純米吟醸酒『奥』の、火入れしてから半年未満の『若』ラベルです。ボトルに「夢山水十割」とあるように、使っているのは、愛知のオリジナル酒米「
夢山水」のみ。この「夢山水」は、愛知県の稲武の農業試験場で開発され、10年程前から奥三河の山間部で生産が始まったばかりの期待の酒米。暗い夜空に瞬く星のような「奥」の文字の中心で、「米」の文字が輝くラベルデザインが印象的。
冷酒でいただきます。グラスに注ぐと瑞々しい吟醸香が漂います。香りは強め。口に含むと、丸みのある甘さがふわっと広がり、しっかりとしたお米の味が感じられます。喉越しは爽やかで、キレもいい。1週間程おくと、こなれてきて、味にコクとボリューム感が出てきます。旨みとキレのバランスが良く、強く主張はしないけれど、安心して飲める食中酒です。