Petit Prairieを覗いたら「今すぐ食べるなら、これ」とお薦めしてもらったのが、陶器のココットに入ったSaint Marcellin Affine。薦めるだけあって、見事な熟成状態でした。
Saint Marcellin Affineは、フランス南東部のLyonの東側に位置するDauphine地方の牛乳製のチーズです。白い表皮に覆われた掌サイズのチーズで、熟成が若いものは、フレッシュなミルクの甘みが全面に出たマイルドであっさりとした味わい。
熟成したものは、見た目も香りも味も一転。表皮は黄色味を帯び、表皮をスプーンでめくると、流れ出さんばかりのトロトロト具合。食べる際は、スプーンが必須です。ウォッシュタイプのチーズを思わせる熟成香があり、きめが細かく、滑らかな舌触り。練れたミルクの甘みたっぷりの濃厚な味わいですが、重さはなく、夏場に食べるには格好のチーズです。余韻も長く、フルーティーで軽めの赤ワインや、酸味のしっかりした白ワインとは好相性。サラダや茹で野菜にかけても美味しい。CPの高さも魅力。