かねてから気になっていた大阪の「大西亭」での食事が、数年越しに実現(^^)v 一時の喧騒が落ち着いたのでしょうか、3日前に予約が取れました。ガッツリ系フレンチとの評判でしたので、胃袋万全の状態で臨んだのですが、意外や意外・・・。「大西亭」をめぐっては、賛否両論が極端に分かれるようですが、私、好きですねぇ。コスパが高く、しっかり食べて飲みたい時に訪ねたいビストロでした。
さて、いつものようにペルノーを飲みながら、オーダーを決めます。¥3700円のプリフィックスコース(前菜+メイン+チーズorデザート+コーヒーor紅茶)をいただくことにしました。手書きのメニューに書かれているお料理は、どれも「これ食べたい!」と思う魅力的なものばかり。悩んだ末のオーダーは・・・
*食前酒:ペルノー
*伊賀豚のソーセージのブリオッシュ包み
*牡蠣と冷静野菜のビネグレット
*鹿のビール煮込み
*ブレス産肥育鶏とカブのココット仕立て
*チーズの盛り合わせ
*ワイン:2004 Anne Gros Bourgogne Hautes-COTES DE NUITS
*コーヒー
●伊賀豚のソーセージのブリオッシュ包み
ゆで卵を刻んで合えたもの、野菜のトマト煮込みの上に、ブリオッシュに包まれたソーセージが盛られています。いやはや、しっかりした前菜です。店によっては、メインとしてしても通用しそう。この盛り付けがいいですね。ソーセージは、香り良く、肉汁たっぷりで美味しい。野菜の酸味、卵のコクを加えて食べるとまた美味しい。ヤル気にさせる一品。
●牡蠣と冷静野菜のビネグレット
こちらは、相棒のチョイス。さっと火を通した牡蠣に添えた野菜の味付けが、これまた気持ち良いくらいカキーーーンとビネガーを利かせていたようで、「現地風の味付けだぁ~♪」とニコニコでした。
●鹿のビール煮込み
前菜がともにボリュームがあったので、メインにはかなり期待したのですが、鹿とあってか、ポーションは、ほどほど。女性のこぶし大の鹿腿肉に、ゼラチン質たっぷりの関節部分、ホクホクのさつま芋が添えてあります。腿肉は、ほろっと崩れるように柔らかく、関節は、とろけんばかりの煮込み具合。添えてあるソースが鹿の旨みたっぷりの滋味深い美味しさ。濃厚だけど、甘くなく、くどくなく、鹿らしさを上品に引き出した仕上がり。さつま芋の甘さを足して食べるとまた美味しい。
●ブレス産肥育鶏とカブのココット仕立て
こちらは相棒のチョイス。熱々のココットの蓋を開けると、細長く切ったシュークルート状のカブ、小カブ、豆の合間に鶏が3切れ入っています。こちらも、お肉の量は控えめ。鶏半羽を食べる覚悟で臨んだ相棒君、ちょっと拍子抜けしたよう。ただ、しっかりとした肉質で旨みと噛み応えのあるお肉、鶏の旨みを吸った豆、甘い小カブ・・・どれも美味しく、スープも嫌味のない仕上がりで、大満足だったよう。
共通して言えること、メインのポーションはもうちょっと欲しい!!!です。ただ、お皿を下げる時「綺麗に食べて下さったんですね~」と驚かれたので、これでも残しちゃう人が多いってことなのかもしれません。
●チーズの盛り合わせ
ワインが残っていたので、食後は2人ともチーズの盛り合わせにしました。4種類のチーズにイチジクとレーズン入りのパンが添えてあります。チーズは全ておまかせだったので、何が出てくるかのかと、興味津々。運ばれてきたのは内容の異なる2皿でした。
私:サントモール、カマンベール、フレッシュシェーブル、ブルードベルニュ
相棒:ブルサンアイユ、フレッシュシェーブル、バノン、ウォッシュ
チーズは、食べ易いものを中心に揃えているよう。ウォッシュ、カマンベールの状態は良く、ワインと好相性。ブルードベルニュは、パンとの相性が◎でした。
●2004 Anne Gros Bourgogne Hautes-COTES DE NUITS
本日のワインは、Anne Gros のベーシックラインの赤。色は黒っぽい赤。飲み始めの印象は、樽香の強さ。少し時間を置くと、青い木の香り、葡萄の皮の香りがします。酸が綺麗で、若々しくピュアな味わい。グラスを回すことなく、静かにゆっくり飲みたい。鹿といただくと革の風味がほんのりと出てきます。もうちょっと年数を置いたらどう変わるんでしょうね。
どのお料理も、盛り付けは素っ気無いですが、味は大雑把なところはなく、フランス現地の味を丁寧にしっかり再現している・・・という印象。鹿のソース、美味しかった。分量の多さが取り沙汰されているようですが、メインのポーションについては、私が普段食べているレストランとはそう変わらないという印象。(私って食べすぎ?) コスパの高さは、評判以上。もっと評価されてもいいのでは?プリフィックスで¥3700ですからね。大阪でこのコスパは驚異的。でも、ハレの時、勝負の時に行くタイプのお店ではありません。一時メディアに集中的に取り上げられた際に、「大阪ナンバーワン」という言葉だけが1人歩きしてしまったのかな。ビストロに高級フランス料理の雰囲気やもてなしを期待して出かけては・・・ねぇ。でも、美味しい料理をお腹一杯食べたい時には、幸せな時間を過ごせるお店です。予約に苦労することなく、お食事できたら、こんな嬉しいことはありません。
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●大西亭 (フレンチ)
住 所: 大阪市福島区福島2-10-23
電 話:06-6451-0740
最寄駅:JR福島駅から徒歩5分
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