12月18日(日)2日目
いつもなら折り畳み自転車持参で走り回るのですが、今回はレンタカーを半日借りてのうどんやめぐり。最初に訪れたのは、うどん仲間に教えてもらった高松の「あづま」です。高松東インターのすぐ近くで、わかり易い場所なのは良いのですが、営業時間が11時から14時。あららら。営業時間外でした。・・・残念。気を取り直して、次の店へGo!
◆にしおか(丸亀市)◆
「あづま」とうって変わって場所がわかりにくいのが、ここ「にしおか」。田んぼの中にポツリポツリとある集落の1つにひっそりと佇んでいます。民家の塀に「うどん」という看板と駐車場らしきスペースがあるだけ。お店は駐車場の奥にあって通りからは見えません。「うどん」の暖簾がないと、農家の納屋にしかみえない小屋に製麺スペースがあり、こちらでうどんを注文。食べるのは、農機具倉庫に並んだテーブル席。なかなか素敵です。
メニューも「醤油」「かけ」「釜あげ」といたってシンプル。かけをいただくことにしました。作り置きの麺に温かい出汁をはって出してくれたので、そう期待をしていなかったのですが、これが美味しい。時間が経った麺だろうに、熱にへたることもなく、コシの強さは健在。お出汁も昆布の味がしっかしたイリコ出汁。素朴な味わいです。いい意味での裏切り。これだから讃岐うどんめぐりは止められません。
◆松岡(綾南町)◆
香川のうどん屋さんで「しっぽく始めました」の貼紙を見ると、冬の訪れを感じます。しっぽくは、根菜がたっぷり入った具沢山のうどん。お店によって具や味付けに違いがあり、冬場の楽しみの一つです。松岡のしっぽくは、短冊切りした大根、にんじん、油揚げに里芋が入ったシンプルなタイプ。根菜の甘みがほんのりしみた優しい味わいのお出汁に、たおやかな麺が良く合います。宮武ファミリーの中で、一番優しい麺を出すのがここ松岡。その真価は、しっぽくの時に発揮するような気がします。強烈なインパクトはないけれどしみじみと美味しい。しっぽくの季節には是非訪れたい店の1つです。
◆太郎うどん(丸亀市)◆
宮武で修行されたという大将が営む一般店。店内は明るい雰囲気で、子連れ客が目立ちます。
人気メニューという「肉ぶっかけ」と「かけ」をいただきます。麺は、水できゅっと〆た冷たい状態だと、それなりのコシがありますが、熱にへたるタイプなのかな。温かいお出汁に入った「かけ」だと、若干のプツプツ感があります。肉ぶっかけのお肉は甘めの味付け。もうちょっと醤油辛い方が好みかな。
◆やまうち(琴南町)◆
週末のお昼時なのに行列はなく、サクッと入れました。「やまうち」では、冷たい麺を冷たいお出汁で食べる「ひやひや」をいただくことが多いのですが、昨夜の雪がうっすら残るような寒い日は、やっぱり釜からあげた熱々の麺に熱いお出汁をかけた「あつあつ」がいいですね。手切りのネジれ麺は、コシと弾力があり、ぷりっぷり。独特の粉の味わいがあります。透明感のあるガツンとしたイリコ出汁は、おろし生姜との相性が抜群。旨いです。「やまうち」は、私が讃岐うどんのとりこになるきっかけになった店。やっぱりここが私の原点。讃岐うどんブームに沸いた一時の喧騒はなくなっていましたが、お客の足は途切れることはなく、のんびりとうどんを味わえるのが嬉しい。
◆手打ちうどん まえば (綾歌町)◆
ガラガラっと引き戸を開けると、明るい笑顔の大将が出迎えてくれます。次から次へと麺を茹であがる午前中の早い時間に行くのが一番とわかっていても、営業時間が長く、昼過ぎでも美味しい麺が食べられる稀少な店なので、訪れるのがいつもついつい後回しになってしまいます。腹一杯でも美味しく食べられる実力派。作り置きでも麺にしなやかさとコシの強さがあり、麺と出汁のバランスも良く、安定感があります。ホっとする美味しさ。家庭でこの味ができたらいいなぁといつも思います。讃岐うどんに使われる「緑あひる」「雀」「白椿」等の小麦粉を小売りしてくれるのも魅力。本場の味を再現すべく、家庭で麺打ちするのも楽しい。
◆吾里丸(高松市)◆
まえばで食べ終わった時点でお腹が一杯になり、しばし休憩したのがいけなかった。着いた時にはお店は営業を終えていました。この日は14時で終了だったよう(涙) まぁ。こういう時もあります。うどん仲間の評判も良かったので、一度食べてみたかったのですが、高松駅からも近い場所なので、別の機会にチャレンジすることに。
◆大善(高松市)◆
こういうこともあろうかと高松市内でリストアップしていたもう一軒のお店が、「大善」です。今年の3月にオープンしたばかりの新規店。「ぶっかけ」と「かけ」をいただきます。時間帯が悪かったのか、熱に弱いタイプなのかな?温かいと一気にへたりが出てしまう感じ。温かいかけの麺はちょっと頼りなく、ぷつぷつ感が気になりました。冷たい麺に冷たい濃い目の出汁をかけたぶっかけは、麺に勢いがあり、程好いコシもあってなかなかです。冷たい麺の方が美味しくいただけました。改めてメニューを眺めると、ぶっかけ系が充実。納得です。
今回はレンタカーだったので、スタートがゆっくりだった割には、効率良くうどんやめぐりができました。「これぞ讃岐うどん!」という絶品のうどんも食べられましたし、新規開拓もでき、充実した2日間でした。やっぱり讃岐うどん屋めぐりは楽しいな。次回は、是非とも夜の「讃岐家(高松市)」にも寄りたいなぁ…なんて思っていたら、年内で閉店するらしいとの情報が(涙) あぁ。あの「なめこおろしうどん」は、思い出の味になってしまうのですね。最後にもう1杯食べたかったです。残念。そんな後悔をしないよう、気になるお店は早めに再訪しといた方が良いかしら。うららかな日和に、折り畳み自転車に乗って、あちこち周れたら楽しいでしょうね。まずはどこから行きましょう…。考え始めると、結構悩んでしまいます。