5日目(2017年5月5日・木)
この日は早朝台南発の自強号で花蓮へ大移動。長い1日の始まりに台南の朝食の定番「牛肉湯」で腹ごしらえすることに。
●石精臼牛肉湯
訪れたのは、赤嵌楼から民族路二段を西へ歩いてすぐの「石精臼牛肉湯」です。暗闇に店の看板が煌々と光っているのですぐわかります。
夕方17時から翌朝10時まで夜通し営業している牛肉湯のお店。早朝4時半でしたが、先客が何人もいらっしゃいました。メニューは牛肉湯と肉燥飯のみとシンプル。せっかくなので両方いただくことに。
まずは牛肉湯。新鮮な牛肉を牛骨のスープで軽く火を通したシンプルなスープなんですが、これがウマイ。小ぶりの丼で運ばれてきた牛肉湯は熱々で、お肉は綺麗なピンク色。スープは牛の旨みがギュッと凝縮されたいて、しみじみと美味しい。調味料もあるけれどそのままでいただきたい。お肉は甘辛いタレをつけて千切りの生姜と一緒にパクリ。肉厚で柔らかくて美味。
肉燥飯は、魯肉飯に似た丼飯。甘辛い煮汁で角切りの豚肉をとろとろに煮込んであって濃厚なお味。充実した朝ご飯となりました。
●台鉄「台南」駅 台南 6:25 →(自強号301号)→ 花蓮 11:41我々が乗るのは、6:25発の花蓮行きの自強号。2番ホームからの出発です。
すでに列車はホームに来ています。普通列車に見えますが、ちゃんと特急。
シートは2号車の29番と31番。台鉄の座席の並びは、奇数・奇数(通路)偶数・偶数となっているので、ちゃんと並びの席となっています。
チケットは、乗車日の2週間前の発売開始時刻と同時に台鉄のアプリでサクサクと予約。発売開始から20分も経たないうちに「SOLD OUT」となっていたので、頑張った甲斐がありました。指定を取らずに乗り込む人もいるようで、我々の席にもどこぞの親子がご着席。切符を見せたら素直に移動に応じてくれましたが、まぁ、人気路線は、始発から時間に余裕を持って乗り込まないと、何かと悶着がありそうです。
赤いカメラを首からぶら下げたこの黒クマくんは台鉄のキャラクターなのかな?
5時間の列車旅が始まります。
7:40出発から1時間少々。「屏東」駅を通過したあたりから、最初の検札がはじまりました。
9:00 それからさらに1時間半。それまで山間を走っていた列車から、海が見えるようになりました。
大武駅からはじめて列車が海を見ることになる。この日さほどに風がないのに風が岩礁を白く泡立てていた。沖に、フィリピン群島北部からの黒潮が、日本にむかって流れている。柳田國男の「海上の道」である。列車は黒潮に沿うように海岸線を北上しはじめる。左側に山がせまっている。(司馬遼太郎著『街道を行く 台湾紀行』より)進行方向の左手の西側には田園風景が広がります。
9:40 「台東」駅で6分程停車してから列車は再び花蓮へ向けて走り出します。
車内販売のワゴンが「便當」と言いながらすーっと通過。「・・・しまった」5分後にUターンして戻ってきたワゴンを呼び止めて、無事「便當」購入ミッション完了。
便當は、排骨便當 80元(=300円 2017年5月現在)1種類のみ。
旅情をそそるレトロなパッケージ。
蓋を開けると、大きな骨付きスペアリブ、魚のフライ、ハム、滷湯葉、酢菜、青菜、煮卵が入っていて、ボリューム満点。八角風味の豚は肉厚で食べ応えあり。
東部は西部の平野とは自然も人もちがう。脊梁山脈がおそろしい勢いで海岸にせまり、19世紀までは山地人の世界でありつづけた地である。(司馬遼太郎著『街道を行く 台湾紀行』より)花蓮に近づくにつれ、空は暗く、山には黒っぽい雲がかかるようになってきました。
●台鉄「花蓮」駅 定刻通り、11:40に列車は、台鉄「花蓮」駅に到着。雨は降っていませんが、湿気はかなりのもの・・・というのが花蓮を降り立った時の第一印象。
花蓮駅 11:45 →(タクシー)→ 花蓮藍天麗池飯店 11:55花蓮の市街地は、旧花蓮駅跡を中心とする海に近いエリア。花蓮駅から2km程離れているので、ホテルまでタクシーで移動することに。駅舎を出たらすぐ目の前にタクシー乗り場です。ホテルの人に駅からタクシー15分160NT$だと聞いていたのですが、運転手さんが細い路地を猛スピードで器用に走ってくれ、10分125NT$でホテルまでたどり着くことができました。