久々に京都で昼蕎麦酒。訪れたのは、秋鹿の揃えが充実している「蕎麦まつもと」です。カウンター数席のみの小さな店なので、この日も、開店の12時から程なくして満席に。秋鹿にあう肴をつまみながら一杯愉しみ、〆に蕎麦という流れで。
*秋鹿 純米酒 千秋 熱燗2合
*自家製糠漬け
*蕎麦味噌
*鴨ささみの一夜干
*もり蕎麦x2
●秋鹿 純米酒 千秋
日本酒は充実していて、カウンター越しに見える冷蔵庫には、各地の地酒がずらり。秋鹿だけでも「もへじ」「奥鹿」など普段あまりお目にかからない銘柄も複数あり、迷ったのですが、今回は、昔から地元で飲まれている定番酒を燗でもらうことにしました。秋鹿の中では、優しく軽やかな口当たりですが、たっぷりとした米の旨みと酸に秋鹿らしさを感じます。呑み空きしない食中酒。
●自家製の糠漬け
ここの糠漬けは、蔵元が秋鹿を作るために自営田で栽培した山田錦の米糠を使っているので、秋鹿とは、抜群に相性が良いのです。この日は、長芋、ニンジン、キュウリの3種類。長芋の漬かり具合がこの日の秋鹿とは良い感じでした。
●蕎麦味噌
合わせ味噌に炙った蕎麦の実を散らした蕎麦味噌。蕎麦の実の芳ばしい香りを愉しみながら味噌を舐め舐め呑む・・・。飲兵衛のための肴ですな。
●鴨のささみの燻製の一夜干
鴨の燻製を軽く炙ってほぐして供されます。秋鹿は、熟成が進んだヒトクセある肉と良く合うんですよね。定番酒の柔らかな旨みがぐっと引き締まる感じ。これはこれでいいけれど、奥鹿とか山廃と合わせた時の方が、鴨の旨みや熟成香が引き立った印象。昼にゆるゆると飲むにはこれくらいがいいのかも。
●蕎麦
そろそろお蕎麦をいただきましょう。蕎麦は、端正な細切り。香り、コシ、甘み、余韻どれもいい。繊細な味わいながら、噛み締める毎に、確かな蕎麦の風味と旨みが、口の中にしっかりと広がっていく感じが素敵。ポーションが他の店に比べると少し多めなのも嬉しい。蕎麦つゆは、キリっとしていて、蕎麦湯はサラリ。あー。ここの蕎麦は美味しいな。佇まいも店の雰囲気も京都だけれど東の匂いを感じるお蕎麦。猪口や器のセンスも良く、昼間から気持ち良く、背筋を伸ばして呑める店。京都で昼蕎麦酒ならここかな。夕方の早い時間に一杯というのもいいかもしれない。また訪れたい。
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●そば 酒 まつもと(蕎麦)
住 所:京都市中京区中之町577 柳小路はちべー長屋
電 話: 075-265-5053
最寄駅:阪急「河原町」駅徒歩2分
備 考:支払いは現金のみ
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