少し前になりますが、中国東北部(旧満州)の郷土料理「東北醤大骨」のことを何かで知り、写真を見たら、もうどうにもこうにも食べたくて、食べたくて、池袋まで行ってきてしまいました。
訪れたのは、最近にわかにチャイナタウン化しているという池袋駅の北口界隈の雑多なエリアのビルに店を構える「永利」です。
素っ気無さと派手派手さの匙加減が、なんとも中国してます。
ドアに貼ってあるお薦め料理の案内は、全て中国語。この時期は、薬膳羊鍋がお薦めのようでございました。店内に入ると、店の方はもちろん、客の半分は中国語を話す皆さん。壁中を埋め尽くすお品書きには日本語表記があったものの、その空気感は中国そのもの。隣の若いカップルのテーブルには、お皿に山盛りの水餃子と醤大骨がドン。これは期待が高まります。
メニューには、内臓系や羊肉を使った魅力的な料理がたくさんあったのですが、2人で「東北醤大骨」を食べるとなると、オーダーは控えめにした方が安全かな・・と、料理は3品に押さえました。
*紹興酒
*蒜蓉空心菜 ニンニク入り空心菜の炒め物
*孔然羊肉 羊肉のクミン辛味炒め
*東北醤大骨 豚背骨のタレ煮付け
*芝麻球
●孔然羊肉
中国ではクミンのことを「孜然」と言うようです。羊にクミンは鉄板の相性ですね。このクミンのおかげでちょっとクセのある羊肉が不思議と香味豊かな料理に仕上がるのです。こちらの店の炒め物には、羊の薄切り肉が使われていて、やわらかいのが特徴。しかも、ジューシーに仕上がっています。豊かな香りに陶然と、紹興酒が進みます。
●蒜蓉空心菜
空心菜の炒め物もちゃんと美味しい。
●東北醤大骨
そして、山盛りで出てきた「東北醤大骨」。ダシを取った後の豚の背骨の醤油煮込み。平たく言えば豚背骨のダシガラのリサイクル料理w 骨周りの肉は何より美味しいことをちゃんと知ってらっしゃる。左手にビニールの手袋をして、右手に箸を持ち、肉をこそげていただきます。見た目は豪快ですが、味付けは薄い醤油ベースになっているので、意外とお上品で食べやすい。うまいなー。骨をこそげるのに夢中になって、蟹を食べている時のように、無言になってしまうのが難点といえば難点。紹興酒を飲むのすら忘れてる(失笑) 最初はそのボリューム感に圧倒されましたが、ほとんどが骨ですからね。2人で全然食べきれる分量。関節をひとつひとつバラしながら、綺麗に骨をしゃぶりつくし、大満足。いやぁー旨かった。
これなら、あともう1品頼めたかなとも思ったのですが、デザートで〆ることに。お茶を飲みながらしばらく待っていると揚げたての胡麻団子が登場。ハフハフしながら、いただきます。お茶をもう1杯飲み干して、ご馳走様でした。いやー楽しかった、面白かった、ウマかった。大満足の休日の午後なのでした。
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● 永利(中国東北料理)
住 所:豊島区池袋1‐2‐6ベルメゾン池袋
電 話: 050-5816-5522
最寄駅:JR「池袋」駅北口より徒歩5分
備 考:クレジットカードの使用可
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