1日目(12月17日) つづき
富山の夜を満喫すべく向ったのが、太田和彦さんの居酒屋本でも紹介され、富山の新鮮な魚が楽しめると評判の「
魚処やつはし」です。
場所は、富山駅前から路面電の環状線(
セントラム)で3駅先の「桜橋」から徒歩3分。広い通りから1本奥に入ったひっそりとした通り沿いにありながら、夜の19時前に店内はすでに満席状態。予約は必須です。
*立山 熱燗2合徳利x3
*お通し(イカ大根)
*寒鰤刺身
*のどぐろ塩焼き
*白エビ天
*ナンダの煮付け
*イカの墨作り
*雑魚汁
寒ブリ、のどぐろ、白エビ・・・と、観光客丸出しのオーダー。でも、いいのです。これを食べるために、この寒い時期に富山に来たのですから!お通しのイカ大根を肴に、立山の熱燗を飲みながら、料理を待ちます。
●寒鰤刺身
まずは、寒鰤の刺身が登場。
うっすらとピンク色に染まった、キラキラと輝く、肉厚の刺身、見るからに美味しそうでしょ。身はキリっと引き締まっていて、舌に乗せると、上品な脂の旨みがさっと広がり、すーっと溶けていきます。脂は乗っているけれど、とても繊細で儚げな味わい。しつこさやくどさとは無縁です。あー、美味しい。富山に来て良かった!
●白エビ天
揚げたての熱々が供されます。サクッサクッとした歯触り、上品な甘み、これぞ白エビ。
●のどぐろ塩焼き
のどぐろは時価でしたが、調理前に魚を見せて「どれにしましょうか」と、客に値段と品を確かめさせてくれるます。小ぶりで太っちょっな方を選び、塩焼きにしてもらうことにしました。しばし待って供されたのは、見事としか言いようがない焼き加減のノドグロさん。皮目はパリっ、身はふっくら。箸を入れた瞬間、旨さを確信。まずは、脂のノリを一番実感できる皮から。皮と身の間の脂がすーっと溶ける感じが素敵。堪りません。身の部分の上品な甘みと脂の旨み、ふんわりとした食感も素晴らしく、唸る美味しさ。大満足。
とりあえず、狙いの品をひと通りいただき、気分が落ち着いた私たち。お腹の余裕を確かめてから、改めてお品書きを眺めます。
●イカの墨造り
追加した料理を待つ間に頼んだのが、イカの墨造り。イカ墨の入った塩辛という感じかしら。イカ墨の旨みが加わってまろやかな味わい。格好の酒の肴ですね。
●ナンダの煮つけ
本日のお薦めの「ナンダ」が気になってお尋ねしたら、わざわざ冷蔵庫から出して「ゲンゲのようなもの」だと教えてくれました。食べ方は、唐揚げか、煮つけがお薦めとのこと。だったら煮付けにしてもらいましょう。頭の部分の切り身でお願いします。大きいけれど大丈夫?大丈夫。・・・こんなやりとりをしていたら、それまで無口に仕事をしていた銀髪の大将も、会話に加わり、ナンダの美味しさ、富山の魚のことなど色々と教えて下さいました。コラーゲンたっぷりのナンダは、トゥルトゥルで独特のヌメリがあって、身は甘く濃厚な味わい。立山との相性はバッチリ。ネコだってこんな風には食べないだろうというくらい、綺麗にしゃぶりつくし、バラバラになった骨の山だけを皿に残し、ご馳走様。皿を見た女将さんから「まぁ、きれいに食べていただいて」とお褒めの言葉を頂戴しました。アウェイからホームになった瞬間だったりして。
●雑魚汁
〆は、雑魚汁。魚のアラの入ったお汁かと思いきや、身がしっかりついた立派な魚がたーくさん。魚の旨みが凝縮したおつゆは、しみじみと美味しい。
魚自慢というだけあって、どの魚も新鮮。素材の良さを生かしたシンプルな調理法で出す1品1品は、どれも、文句のつけようのない美味しさ。決して安くはないけれど、お値段はかなり良心的で、CPはすこぶる高い。富山に来る機会があったら、またここに来よう。同じような時期でもいいし、ホタルイカの美味しい季節もいいかもしれない。そんな話をしながら、駅に向かって歩き出した私たちなのでした。
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●魚処やつはし(居酒屋))
住 所:富山県富山市桜木町6-4 千歳ビル1F
電 話: 076-431-8284
最寄駅:セントラム「桜橋」駅から徒歩3分
備 考:支払いは現金のみ。要予約。*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*