「ワインと肉料理をガッツリ楽しみたい」・・・そんな時に、訪れたくなるのが、新栄にあるビストロ
Arbre de Bacchus です。パリのビストロの匂いがする料理をしっかりしたポーションで、カジュアル過ぎない雰囲気で楽しめる、普段着のビストロです。毎日貼り重ねる日替わりのメニューは、分厚くなっていました。いつもは、この中からアラカルトで注文するのですが、この日は、前菜とメインを1皿ずつ選べ、本日のデザートが付いた3800円のプリフィックスのコース・メニューからオーダーしました。
++プリフィックスのコース++
○pate de campagne パテ・ド・カンパーニュ
○fromage de tete 豚頭の焼きテリーヌ
○sanglier braise 長野県産猪の赤ワイン煮込みx2
○本日のデザート
++飲み物++
*食前酒:Pernod x2
*ワイン:Cote du Rhone Caves
Saint-Pierre Preference Skalli 2008
*エスプレッソ x2
●Cote du Rhone Caves Saint-Pierre Preference Skalli 2008
ワインは、私の好みを優先して、この日は、シラーやグルナッシュ主体の南ローヌのワインを。太陽の日差しをしっかり浴びた葡萄らしい豊かな果実味がする、スパイシーでふくよかな味わい。豚の内臓や、猪の煮込みにも負けない力強さがあり、どちらとも好相性でした。
●パテドカンパーニュパテドカンパーニュは、ビストロ料理の定番ともいうべき、豚肉の田舎風パテのこと。ここのお店は、豚の色々な部位を使った料理を得意としていて、これまでに、アンドゥイエットとか、ピエドコションとか、豚耳や豚舌のゼリー寄せ、ブータンノワール等々、豚料理は色々と食べさせてもらっているのに、実は、定番のパテをまだ食べたことがないことに気づきました。カットしてから、白胡椒で仕上げ、自家製のピクルスとハーブ野菜を添えてあります。淡いピンク色のパテは、塩気も穏やかで、豚の旨みを静かに引き出した仕上がり。派手さはなく、その味わいは穏やかで、食べた瞬間のインパクトが強い訳ではないけれど、噛み締めるごとに豚の旨みがじわっじわっと広がっていく、滋味溢れる味わい。たっぷりかかった白胡椒がアクセント。ワインとの相性も抜群。
● コラーゲンたっぷり豚頭の焼きテリーヌ こちらは相棒のチョイス。
●長野県産猪の赤ワイン煮込み この日、プリフィックスのコースにしたのは、メインに猪料理があったから。なので、珍しく、メインは2人とも一緒です。ジャガイモのピュレの上に赤ワインでじっくり煮込んだ猪のバラ肉と腿肉が盛られ、ゴボウとインゲンを添え、赤ワインソースを廻しかけてあります。猪は、柔らかく煮込まれていて、ゼラチン質がとろっとしたバラ肉、赤身がほろっとほぐれる腿肉、異なる部位の味わいの違いが楽しめます。猪の野趣溢れる風味を引き立てているのが、一緒に煮込んだゴボウ。猪は土の野菜と相性がいいですね。ゴボウの土っぽい香りが、猪肉の旨みと相俟って、料理に深みと奥行きを加えています。ワインが進みます。
ここは、いつ訪れても、何を頼んでも、安心して食事が楽しめるビストロです。シェフの作る料理はブレがなく、変な妥協もなく、豚の内臓系を使った料理をメニューに出し続ける姿勢は、頼もしく、喜ばしく、ありがたい。食事中のテーブルに気を配るソムリエの間合いの良さも、気持ち良く、快適に食事が楽しめる要素になっています。この日も3時間くらい過ごしたかしら。久々に訪れたら、ここのアンドゥイエットが無性に食べたくなりました。機会を見つけてまた再訪したい。
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●Arbre de Bacchus (ビストロ)
住 所:名古屋市中区新栄2-10-14 電 話: 052-242-1178
最寄駅:新栄2番出口より、徒歩5分
備 考:クレジットカードの使用可*""*""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*"""*""*""*"""*"""*"""*