札幌でお1人様で夕食という時に行くのが、ワインビストロ「Bistrot Le Plat」です。ススキノの南の鴨々川沿いに静かに灯る赤提灯が目印の小粋な店。厨房で1人黙々と腕を振るうムッシュと、笑顔が素敵なマダムのご夫婦2人で営む席数10数席の小さな店は、ワイン好きの常連客で賑わっています。ワインの品揃えは豊富で、グラスでも出してもくれるし、料理のポーションを加減してもらえるので、1人で訪れても、ワインと料理を色々な組合せで楽しむことが出来ます。
Food
*Amuse:グジュール
*ウニキャビアのトースト
*秋刀魚と夏野菜の重ね焼き(冷製)
*牛トリップのトマト煮込み
*ハモンイベリコの生ハム
Wine
*Rene MURE Clemant d'Alsace cuvee Prestige
*La Rose du Pin Blanc 2008
*Chateau Capbern Gasqueton Saint-Estèphe 2007
まずは、アミューズの大きなグジュールをつまみながら、アルザスのスパークリングRune MUREを1杯。
●ウニキャビアのトースト
ここに来たら、まず頼みたいのが、一口サイズのウニキャビアのトースト。
こんがり焼いた一口サイズのフランスパンの上に、生ウニを盛り、キャビアをトッピングしてあります。パクっと一口でいただきます。生ウニの甘さが口の中でとろけます。キャビアの塩気がアクセント。泡との相性は抜群。
●秋刀魚と夏野菜の重ね焼き(冷製)
秋刀魚とパプリカ、玉葱、トマト、茄子などの夏野菜をを何層にも重ねてパン粉をまぶしてオーブン焼きを冷やして、味を馴染ませてから、大ぶりにカットして、オリーブのタプナードを散らしたお皿に盛り、アンディーブを器代わりにした、ジャガイモのビネガーソース合えを添えて供されます。酸味が利いた大人の味。見た目も香りも素晴らしく、お皿を目の前に置かれた瞬間、思わず笑みがこぼれてしまいます。秋刀魚の旨みと夏野菜のとろっとした甘み、オリーブの香りのハーモニーに酔いしれます。ワインは白に切り替え。ハーブ香が爽やかなボルドーの白との相性は抜群。さすがマダム。
●牛トリップのトマト煮込み
牛トリップの煮込みを頼んだら、胃だけでなく、頬身や他の部位が色々と入っていて、旨味に深みがあります。たっぷりのマッシュルームと一緒にホロリとするまでトマトで煮込んであり、しみじみと美味しい。これにアスパラ、ブロッコリー、いんげん、ポテトなどが彩りよくたっぷりと添えてあります。ワインを呼ぶ味。ワインは赤に切り替えます。マダムが薦めてくれたのがボルドーの赤。紫がかった濃いダークルビーのワインは、赤い果実の濃縮感と青々とした草原と土の香りが合わさったしっかりとした味わい。
●ハモンイベリコの生ハム
途中から合流した相棒とキッチンに吊るした塊のハムの話をしていたら、ムッシュが、気を利かして出してくれました。美味しくてワインがもう1杯欲しくなります。
ここは、ムッシュとマダムの温かな人柄と、ワインと料理に対する愛情に包まれた、チャーミングなワイン酒場。雰囲気はカジュアルですが、きっちりと美味しい料理がいただけます。ムッシュが作る料理は、食べた瞬間、会話がしたくなる、ワインが飲みたくなる、素敵なお料理ばかり。客が交わす会話に厨房からお皿で応えてくれる・・・そんな粋な計らいがさりげなく出来るところも魅力。この日の夜も、気持ち良く、酔いしれました。札幌に来たら、再訪したいお店です。
さて、この日は、このあと夜行バスで函館まで向かったのでした。すっかりほろ酔い気分の私。バスの時間を間違えて、30分も早くバスターミナルに着いてしまったのは、ご愛嬌(逆じゃなくて良かった・・・)函館での1泊2日の小旅行については、また後日。
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● Bistrot Le Plat(ビストロ)
住 所:札幌市南7条西2丁目
電 話:011-562-6394
場 所:南北線「中島公園」 東豊線「ほうらいすすきの」徒歩5分
備 考:要予約 支払いは現金のみ
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