11月28日(土)
今回は、「週末の1000円族」と化し、名古屋から車で四国へ小旅行。深夜0時をまわってから名古屋を出発。高速をノンストップで走り切り、自宅を出てから4時間半程で香川に到着。うどんやが開く時間までSAで仮眠して、さっそく、早朝からうどんやめぐりをスタート!
●うどん貴一 (詫間)
本日の1軒目は、早朝6時から営業の「貴一」です。詫間町の中心部から電波高専方面へ行くバイバスの左手にあります。一見普通の民家の前にはためくうどんの幟が目印。店に着いたのは、開店から30分経った6時半。「おやようございます」と店内に入ると、先客ナシ、店主のおばちゃんが新聞を読んでいる・・・という状況。
もらったのは「かけ」の小。ここは開店前に麺を一気に茹でちゃうのかな。せいろに並べた、茹で置きを、温めて出してくれました。麺は黄色がかった中細で、ねちっとした食感。茹で置きで時間が経っていたせいか、少しへたり気味でしたが、タイミングが良かったら、きっと味が良かったのではないか・・・というポテンシャルの高さは伺える麺ではありました。雰囲気、うどん、ともに香川の日常を感じさせるお店。食べ終わった頃に、近所のおっちゃんらが次々と軽トラで乗り付けてきて、厨房も活気付いてきました。・・・ううむ。タイミングが。
●純手打ちうどん よしや (丸亀)
続いて訪れたのは、うどんな皆さんに評判な「よしや」です。この艶、この佇まい。見るからに美味しそうでしょ。
もらったのは、ひやひや(冷たい麺に冷たい出汁で食べる)と、ひやあつ(冷たい麺を温かい出汁で食べる)。そしておでん。
ここは、今年閉店した「宮武」で修行した大将が営むうどん屋さん。「緑あひる」で打った麺を「包丁切り」し、「丸釜」で茹で、「昆布ベース」のイリコ出汁で出してくれます。大将が手切りにこだわって作る麺は、少し不揃いネジれていますが、グイグイと勢いのあるコシ、口の中でブリブリする弾力、粉の旨み・・・どれも「宮武」系を愛する私好み。今はなき「宮武」の
味を引き継ぐ店と皆さんがおっしゃるのに、納得。必ずしもベストなタイミングではなかったのに、この旨さ。うどんにブレがなく、安定感があるのかな。いつ行っても美味しく食べられるのは、旅行者にとってはありがたい。
●上戸うどん (箕浦)
3軒目は、ずずっと西に向かって、JR「箕浦」駅前にある「上戸」へ。こんな移動、車じゃないとできません。もらったのは、かけとぶっかけ。ぎっちり系の太麺は、以前よりは優しくなったとはいえ、力強い硬コシの男麺。冷たい麺の方が、麺の特徴が際立って好みなのですが、ぶっかけは、西讃特有の甘いみたらし系の濃い味。胃にずーんときます。わかっているハズなのに、毎回ぶっかけを頼んで悔やむ私。ぶっかけという名の通り、本当は麺にちょろっとかけるおつゆなんですが、何を思ったのか女将さん、よりにもよって(わたしの苦手なこのおつゆを)かけ出汁のように、なみなみと注いで出してくれる(涙) うわうわ。辛いよ!いつもアバウトなお方ではあるのですが・・・。大将の打ったうどんが美味しいから許すとしよう。
相棒はいつものように「かけ」。ここのかけ出汁が侮れない。透明感のある正統派のイリコ出汁は、嫌味がなく、何気に旨い。ここでは、この出汁で食べる「かけ」がお薦め。忘れないようにしなくては。
●麺豪山下 (丸亀)
4軒目は、再び丸亀に戻って、前から気になっていた「麺豪山下」へ。ここは、善通寺の「白川」にいた山下さんが営むうどんやさん。「麺豪」という名前の響き、「山下」からイメージしてしまう勝手な印象、手書きの看板の佇まいから、ゴッツイ麺が出てくるのかな・・・と思いきや、出てきたのは、たおやかな細麺でした。
頼んだのは「かけ」の小。麺は、グミ系のコシと伸びがあり、ずるずるっと吸い込まれていきます。茹で置きの最後の麺ではあったけれど、見るべきものがありました。今回のツアー、なんかタイミングが悪いんですよね。常に、茹で上がり麺が食べられた
前回のようには行きません(^^ゝ 私たちのすぐ後ろの人たちは、「もう5分待ってもらえますか」で茹で上げが・・・。まぁ、そういうこともあります。ふじわらのゲソ天、久々にいただきました。これを食べると香川に来たという感じがします。
●麦蔵 (高松)
この日5軒目は、高松駅からフェリー乗り場に行く途中にある「麦蔵」へ。ここは、うどん仲間の1人が通い詰めているとあって、かなり期待して、11時の開店と同時に入店。
掃除が行き届いた清潔な店内、テキパキ働く大将とスタッフ、お店に入った瞬間、「美味しいものを食べさせてくれる」匂いを感じました。よし、きょうはここで最後にしよう。
かしわざる
こちらは相棒のチョイス。コシ、粘り、弾力、舌触り、どれも申し分なく、本日1番の美味しさ。かしわ天もしっかりちゃんと旨い。かしわ天ざるといえば「はりや」が有名ですが、レベルは拮抗。開店の1時間前から行列が出来る「はりや」と、同等レベルの味を、並ばずに食べられることを考えると、効率良くうどんやめぐりをしたい県外客にとっては、この「麦蔵」かなりポイント高し。
カレーうどん
ここのカレーは、うどん出汁ベース。出汁にザラメを入れて煮立ててから、玉葱のスライスを加え、カレー粉あなどで調味し、牛の薄切り肉をたっぷり入れ、片栗粉でとろみをつけたらハイ出来上がり。麺を茹でている間に手際良く作ってくれます。熱々のカレーは、とろみが強いので、麺が丼からすっと引き抜けない。軟弱なうどんだと、プツプツ切れてしまうのですが、ここの麺は熱さととろみに負けない強さがあり、いい感じにカレーをまとって、丼から出てきてくれます。カレーは、スパイシー香りとザラメの甘さが味のポイント。こういうカレーもありかな。次は、王道のかけと海鮮ざるも食べてみたい。
この日は、高知の夜というお楽しみがあるので、お腹に余力を残しておきたい。という訳で、今回のうどんツアーは、5軒で終了。時速1玉でございました。