今年も伊勢神宮に初詣に行ってきました。
毎年、伊勢神宮には出かけているのですが、三ヵ日に行ったのは今年が初めて。伊勢市駅に着いたのが午前11時といつもより1時間遅いこともあって、外宮も大勢の参拝客で賑わい、お参りするのに20分も並ぶことになりました。外宮から内宮までは歩いて移動。宇治橋の手前から人で溢れ、石段のかなり手前から参拝者の長い長い列が出来ていました。並んでから、参拝を終えるまでざっと1時間以上。参拝を終えて、角祓いを受け、御神酒をいただいて、時計を見たら、すでに午後2時を過ぎていました。今年は、外宮・内宮のお参りだけで、3時間以上かかってしまいました。さすがに、三ヵ日は違いますね。
●白鷹・三宅商店
参拝を終え、人ごみを掻き分けながら、まず向かったのが、「白鷹・三宅商店」です。
お伊勢参りの帰りにここに立ち寄って、店先のカウンターで銘酒「白鷹」で一杯するのが、私の密かな楽しみ。お猪口のサイズを選ぶと(一合と五勺)、店の人がなみなみとお酒を注いでくれます。ほんのりと色付いたお酒は、清々しい樽香のする、きりっとした辛口。アテは茹で卵だけ。これにカウンターにある塩(
岩戸の塩)をちょいとつけて、塩を舐めつつ酒を呑む。これがいい。ここでこのお酒を飲むと、あぁ、お正月なんだなぁと実感します。
●ひげ天
続いて向かったのが、「白鷹」の向かい側にある「ひげ天」です。今度は、熱々の練り物を肴に地ビールで一杯いたします。店先で売っているのは、伊勢角屋麦酒の「ペールエール」。香りが爽やかで、軽やかだけど、苦味と麦の甘さが楽しめます。たくさん歩いた後のビールは美味しい。
お目当ての練り物は、私はイカ天、相棒はタコ天を。その場で揚げてくれるのが嬉しい。3分程待っていると、揚げたての熱々を串に刺して手渡してくれます。店の奥にあるベンチに座って、冷たいビールと一緒に一杯。満足。
●すし久
そろそろお食事にしましょうと、訪れたのが、伊勢志摩で獲れた新鮮な鰹を「漬け」にして酢飯に混ぜた郷土料理「手こね寿司」が楽しめる「すし久」です。
すでに午後の2時半を周っていますが、満席状態。玄関の正月飾りを眺めながら、席が空くまで20分程並んで待つことになりました。
手こね寿司が出来るまでの間、小鮎の有馬煮を肴に、伊勢の地酒「老緑」の熱燗を。小鮎は山椒の風味が効いていて、いいお味。お酒が進みます。
程なく登場したのが、手桶に盛られた手こね寿司。あおさの赤出汁、漬物、切干大根がセットになっています。鰹は厚切りで、気前良くたっぷり乗っていて、練れた旨味があり、パラっと炊いた少し甘めの酢飯と良く合います。あおさたっぷりの味噌汁、これも侮れない。これが、老緑がまた良く合うんです。老緑は、磯の香りのするものと相性がいいですね。
●五十鈴茶屋
お伊勢参りの最後は、五十鈴茶屋で。お抹茶と、正月限定菓子『旭日』で〆とします。
『旭日』は、元旦から正月7日までの間だけいただける、「初日の出」をイメージしたお菓子。雲を描いた白い角皿を空に見立て、朝日の煌きを表す金粉を散らした、鮮やかな紅梅色の丸いお菓子が盛ってあります。紅梅色は、上品な甘さの漉した白餡を包んでいて、色のコントラストも美しく、目にも舌にも楽しめるお菓子でした。
参拝に時間がかかったので、参道の陶器屋をひやかす時間がなかったのは、ちょっと残念でしたが、今年も平安無事に過ごせるようお祈りした後、美味しく、飲んで食べて帰ってくることができました。